先週のことだけれど、
「4月にご主人の生命保険が更新時期を迎えるのでそのことでお話を・・・」
と大手生命保険会社の担当者さんから電話がかかってきた。
そっかあ。もうそんな時期か。
けれど夫ももう55歳。子供も独立しているし、住宅ローンも終わっているし
人生の支出のピークが終わっているので
貯金もそれなりに安定して増えている。
そして夫の仕事は定年がないので、健康であれば最低でもあと10年くらいは
仕事をするんじゃないかと思う。
・・・という現状を総合的に考えても
いまさら保険料が大幅UPするような死亡保障を付ける必要はもうないんじゃないかなと
思いつつ、一方で現在と同じくらいの保険料(月約1万円)なら
まあ家計にそれほど負担もかからないし、
安心料として、一応更新しておいてもいいかな・・・
もちろん、保険金はグっと下がるだろうけどそれは構わない。
・・・とザックリそんな考えを持っていた。
うちを訪ねてきた生保のおばちゃんにも、
そのようにハッキリと伝えた。
ちなみに現在の夫の生命保険は
「終身保険300万(払済)」+「定期保険2000万」
という形になっている。
つまり、死亡保障としては2300万円で、
更新せずに解約すれば、終身部分の300万円が戻ってくることになる。
だから生保おばちゃんに
「今はもう夫婦ふたり質素に暮らしてるだけなので、夫に万が一のことがあっても
なんとかやっていけるかなあとも思うから、更新プランによっては解約も考えてます」
と伝えたところ、おばちゃんからは
「本当に更新しなくて大丈夫?終身保険の300万だけで大丈夫?」
念押しのように何度も確認された。
いやいやいや。わざわざ説明はしないけど
「なんとかやっていけるかなあ」というわたしの言葉の裏には
そのくらいの老後資金は貯めてきたので・・・というニュアンス込みであって
まさか夫に先立たれたあとの頼みの綱が
現在の「終身300万」だけのわけがないでしょーが。
・・・と思ったけれど、「ちゃんと貯めてますから」と言えるわけもなく・・・
笑ってごまかした。
で、結局さきほど書いたように
「保険料を今と同じ水準に抑えて保障を下げるプラン」を検討することになった。
後日そういう見積を持ってきてくれる予定になっているけれど
そうはいっても、某最大手の保険会社だ・・・。
55歳で保険料1万円じゃ、保険金額は1000万に満たないだろう。
・・・っていうかそんな少額の定期保険プラン作れるのかな(←大手で、と言う意味)
だったらもういっそ大手は解約しちゃって、ここから先は
ネット保険でいいんじゃないか?という、別の考えが浮かんできた。
20年近いお付き合いの担当のおばちゃんなので、今までなれ合いで来たけれど、
手続きにいちいち保険のおばちゃんが来るのもめんどくさくなってきたしな・・・と。
・・・というわけで、おばちゃんにはまだ伝えていないけれど
大手生保は今回の更新時をもって解約することに決めた。
調べてみたら、ネット生保なら夫の年齢でも1万円程度の保険料で
1~1500万円くらいの定期保険に加入できることがわかったので
そちらを検討中である。
もう死亡保障は要らないんじゃないかと思う一方で、
この年代から保険をかけるということは
保険金を実際に受け取る可能性が
今までよりもずっと高くなるってことなんだなと言うことに気が付いた。
月1万円の保険料として、1年で12万円の支払い。
20年払っても240万円だ。
19年後に夫が亡くなったとしたら、228万円の保険料支払いで
1500万円の保険金を受け取れることになるんだよ?すごくない?と、
なんだかちょっと不謹慎だけど、そんなことを考えてしまった。
若い時には「万が一に備えて」だったはずの死亡保険だったものが
もらう確率の高い保険金になるんだなあ・・・・すごい。
そう思うと、やっぱり月1万円の保険料支払いは決して無駄金じゃないのでは?
(もちろん、保険期間以上に長生きする可能性はあるけどね)
その後もあれこれ考えて、新しく契約する生命保険(掛け捨ての定期保険)は
受取人に「息子」を指定することに決めた。
わずかではあるけれど、息子の相続税対策にと思って。
なんというか、生命保険を「必ず受け取る前提」で考えちゃってることが
ああ~年を取ったんだなーという現実を、ヒシヒシ実感させる。
そしてなんだかもう人生でやるべきことは全部終えた気持ちになってる自分は
もうあとは確実に「終わり」に向かって日々を繰り返してるだけなのかな?など
ちょっと気持ちが暗いところへ入っていきそうになったので
危ない危ない、と自制した。
まだ検討中の段階だけど
掛け捨て定期の生命保険にたぶん加入すると思います。
夫婦それぞれに。
「万が一」ではなくて、どちらかが確実に受け取るという想定のもとに。
そして息子も受取人に加える形で。
そういうのもありかなと思う。