こんな貢献も。

父が亡くなってから早いものでもう1か月が過ぎました。

本当に早かったなと思うし、

相変わらず、まるであの介護のために病院に通い続けた日々が

夢の中の出来事だったかのように、平穏に暮らしているわたし。

 

けれど、実のところ老親問題というのは

お葬式をあげたらそれで終了・・・ではありませんよね。

亡くなった後からやらなくてはいけない手続きの多いこと多いこと。

 

ざっくり細かい部分まで上げてみるとこんな感じ。

(※あくまでうちの父親のケースです)

この1か月の間に、これだけの手続きが完了しました。

 

■厚生年金の停止

企業年金の停止

国民健康保険の返納

障害者手帳の返納

■免許証の返納

■戸籍謄本の準備(出生地まで遡ってすべて)

■主治医へ診断書の依頼(保険請求のため)

■(民間保険会社)入院保険金の請求手続き

■(県民)共済金の請求手続き

■火災保険の解約手続き

■車の売却

自動車保険の解約手続き

■ご近所さんへの挨拶まわり(粗品購入込み)

■お寺と四十九日&納骨の打ち合わせ

■墓石への名入れの依頼

■ドコモの解約

■クレジットカードの解約

水道光熱費の名義変更

■お墓の名義変更

 

記憶にあるのだけでこのくらい・・・かな。

今回初めて知ったのは

「両親のどちらかが亡くなる」ときよりも手続きが煩雑だったり、

やることが増えるということ。

一概には言い切れないけれど配偶者が残っている場合、

手続きしなければいけないことは比較的スムーズな気がします。

また、子供が同居しているなど、同居家族がいるときも同様に。

 

ひとり暮らしの親が亡くなる=その家にはもう誰もいなくなる

・・・ということで、必要書類が増えたり、

手続きが余分にかかることが多いと感じました。

 

 

そしてまだ未手続のものは・・・

 

■銀行口座の相続

■証券口座の相続

■家の売却

 

銀行口座については、各種引き落としの契約が残っているものはまだ保留です。

連絡した時点で口座は凍結されて、引き落とし関係が口振不能に陥ってしまい

督促状が届くなど、さらにややこしいことになるので

メインバンクはまだそのままに残しており、

 

水道光熱費の名義をとりあえず家族の名義に変更(※まだ家を処分するのは先なので)

クレジットカードで契約しているものを解約

クレジットカードを解約

 

・・・という順序でもう口座振替されるものが無くなった時点で

相続手続きをする予定です。

 

家の売却は一番最後になるので、

これはまだまだ先で・・・・来年中には・・・というところ。

 

今、若干頭を悩ませているのは「火災保険」。

個人向けの火災保険というのは「空き家」には適用されません。

父の場合、火災保険を共済で加入していたため、

共済へ入院保険の請求をした際に、火災共済に加入していることも

芋づる式に先方に知れてしまったため「解約してください」と言われてしまいました。

まあ、黙っていたところで通知義務違反になってしまうので

どのみち解約しなければいけなかった話ですが、

代替の火災保険に入っておきたいものの、家の所有者を変更しないとこれも無理なので

当面保留な状態というわけ。

 

周りは田畑に囲まれた、田舎なので・・・よほど放火の心配は少ないと信じたいけれど

万が一を考えたらキリがないので、心配性な性格もあって早くなんとかしたいです。

 

 

ところで・・・

ここにズラリを書き並べた手続き一覧・・・

見ているだけで「こんなにやらなきゃいけないなんて大変だ~!」

という印象しかないと思いますが

 

この中で、わたしが手続きしたのは

実は「入院保険金の請求関係」のみなのです。

あとのことは、何から何まですべて、兄弟2人でやってくれました。

 

だからこそ、わたしはこの1か月・・・

本当にのんびりと休養を取れたと思っています。

 

相続関係の手続きは、窓口ひとつひとつ、必要な書類や手順が違ったりするので

その都度問い合わせたりネットで調べたり・・・など、

本当に煩雑な作業が続くと思います。

もしこれを自分がやらなくちゃいけなかったら・・・と思うと、ゾっとするほど(笑)

 

父の葬儀の時点から、父についてのキーパーソンは、

わたしから兄へとバトンタッチされた形です。

兄と弟が手分けしていろいろと手続きを進めてくれており

わたしは自分の印鑑証明書や戸籍謄本など、

頼まれた書類を用意して渡しているだけです。

  

とにかく、二人が「お前はこれまで頑張ってくれたからゆっくり休んで」と

言ってくれて、当然のように二人だけで進めてくれているおかげです。

 

11月中は、兄弟は毎週1泊2日で帰ってきては、あちこち手続きに回っていました。

正直、役所の手続きや、車の売却など・・・・

地元に住んでいるわたしがやれば圧倒的に効率的だったと思います。

けれど、そこまで言い出してしまうと、

本当にもう地元に残ってる子供が親の生前のことも死後のことも、

すべてやらなくてはいけなくなってしまい、キリがなくなりますよね。

 

それに、兄も弟も

「気が利かない」「察することができない」という性格なだけで(笑)

決して悪意を持ってわたしに父のことを任せきりにしていたわけではないため

その分「自分たちは何もしなかった」という罪悪感も感じているようで・・・

だからこそ、今のこの状況は「これが自分たちの役目だ」と思って

動いてくれているようなので、その気持ちを素直に受け取っています。

  

介護真っ最中のときは、「わたしばっかり」とか「兄弟は楽をしている」とか

ストレスからくるドロドロした感情に埋もれた時期もあったわたしですが

こうした相続の手続きもまた「老親の世話」のひとつであると気が付きました。

 

適材適所というか・・・弟のほうは兄ほど計画的に丁寧に

事務手続きを進められるタイプではないので、手続きは主に任せているようですが

実家に帰ってくるときには、毎回兄弟2人で打ち合わせして帰ってきて、

地元滞在中は、兄の足となり(兄は車を持ってない)あちこち車で走り

また、すっかり荒れてしまった実家の庭の掃除や樹木の選定、家の中の不用品を

少しずつ処分する・・・など、弟なりの形で貢献してくれています。

 

わたしは、介護中の自分が「何もわからないのに口出ししないで」と思っていたことを

思い出しながら、兄弟の相続・遺品整理の進め方については

一切の口出しをせずに、全面的に任せています。

兄は相続に必要になったお金や、振り込まれたお金など、重要な情報は

LINEのノート機能を使ってスキャンした書類を残していってくれているので

わたしもちゃんと進捗状況を確認できています。

 

毎日親につきっきりにならなければいけない「介護」よりは、

亡くなったあとの各種手続きは

1日のうちに何件もまとめて済ませることもできるし、また郵送で済むことも多いので

遠方に住んでいても、意外と問題なくできるものみたいです。

 

 

こんなふうな形で、「亡くなった後にキーパーソンだった兄弟姉妹を休ませてあげる」

というやり方もあるのだと感じました。

そして、わたしなんかが偉そうに言える立場ではありませんが

 

「兄弟姉妹に世話を任せてしまって心苦しい」と思っている立場の方がいたら、

こんな貢献の仕方もあるよってことをお伝えしたいなと思ったし

親御さんを見送ったあとは、

ぜひ、こんなふうに介護のキーパーソンだった兄弟姉妹を

今の私のようにゆっくり休ませてあげて欲しいなと思ったので

書かせていただきました。