1年に及ぶ長い闘い。

お盆休みに7か月ぶりに息子が帰って来た・・・という話を先日書いたばかりだけど

息子との再会でことさらうれしかったことがある。

それは、「痒疹」がかなり回復していたこと。

 

過去記事でも書いているけれど

昨年の父の葬儀にあわせて息子が返ってきたときに

彼の全身に発疹があって、震えあがったのが最初。

 

norako-hideaway.hatenablog.com

 

(「痒疹」については画像検索するとどんなものか?すぐにわかると思いますが

出てくる画像はかなり重症なケースが多いので、閲覧注意です)

 

詳しいことはこの過去記事の中で説明しているけれど

昨年10月、北海道へ1~2週間の長期出張をした際に

(おそらくブヨ)に刺され、患部が悪化・・・猛烈なかゆみに掻きむしっていたら

全身に発疹が広がったという恐ろしい話。

痒疹については様々なタイプがあるようだけど、息子のそれは

ブヨに刺された患部を掻きむしったことで一種のアレルギー反応のように全身に

毒がひろがってしまった・・・というタイプで

原因としてはよくあるケースらしい。

けれど、どのタイプの痒疹にも「これ」という治療法はなくて、

ひたすらステロイドとアレルギーを抑える薬でかゆみを少しでも抑え

とにかく「掻かない」を徹底するしかないらしい。

 

特に葬儀のときに帰って来た時は頬や耳、頭皮にまで発疹ができていて

そこから分泌物が出てくるので、

仕事中に分泌物でシャツやズボンがベタベタになると言って

全身の患部をガーゼで覆ったり・・・と、

かわいそうで泣けてくるくらいひどい状態だった。

 

たかが皮膚炎といっても、見た目も気になる20代のはず。

当時は朝晩薬を塗ってガーゼで覆うのに1回30分かかると言っていたほど。

 

お正月に帰省したときは、そのガーゼが主治医の勧めで

(おそらく患部が余りに広範囲だったからだろうなあ・・・)

ステロイドテープ」に進化していて

(その名の通りステロイドが染み込んでいるテープなので剥がして貼るだけで済む)

「軟膏を塗って自分でガーゼで覆う」という二度手間は省けていたけれど、

耳とか頭皮には貼れないので、

結局「塗るところ」「貼るところ」を使い分けて大変そうだった。

 

結局、私に何かできるわけではなくて

とにかく「薬を必ず塗るように」「皮膚科に通うのをやめないように」

としつこくそれだけ言うのが精いっぱいだった。

 

皮膚科の炎症をこじらせる理由のひとつは、

通院をやめてしまったり、薬を塗ったり塗らなかったり・・・になることだと

思っているので(特に治療が長期化するほど)

息子にはとにかく皮膚科をやめるな、と言っておいた。

幸い、状態を見ながら、薬を適宜変えてくれるなど親身に治療に当たってくれる先生で

息子も信頼していたようだったので、途切れることなく通えているらしい。

(ネットで調べてみて知ったのは、この「痒疹」を診断できない皮膚科医もいるらしいこと。息子が最初にかかった皮膚科医もそうだった。今の皮膚科医は見た瞬間に「ああ痒疹ですね」と言ったらしいので息子の主治医への信頼度はそれもあって高い)

 

その息子の皮膚炎が改善されていることに気が付いたのは

再会した日の夜、息子がお風呂から上がって来たときだった。

・・・というか、それまですっかり忘れていた(笑)

 今思えば、そのくらい肌がきれいになっていたから気づかなかったのだと思う。

 

お風呂から上がってきた息子が、おもむろに薬を取り出して塗り始めたので

「あ!そういえば!」と気づいた感じ。改めて肌を見て

 

「ずいぶんよくなったねえ!」

 

とびっくりして言うと、息子の表情も明るく

「うん、まだ治ってはいないけどね~」と言いながら、

テキパキとステロイドを塗っていく。

 

確かによく見ると、まだ痒疹の「残党」はあちこち残っているし、

背中や足にもうっすらと跡が残っている。

けれど、昨年11月のピーク時に比べたら、8割くらい治ったと言ってもいいくらいに

見た目まったく気にならないレベルに回復していた。

 

息子は視線はテレビを見ながら、指で患部を確認しながらさっさと薬を塗っていくので

その様子がおかしくて笑ってしまった。

 

「見なくてもどこに痒疹があるかわかるの?」

 

と聞くと、

 

「だってもう1年近くも塗ってるし。見なくても塗る場所全部覚えちゃったよ。」

 

と笑う息子。

 

笑えるくらいに回復してきて本当に良かったと思う。

痒疹は、息の根を叩くつもりで薬を塗り続けないとダメなんだそう。

「おさまってきたな」くらいで辞めてしまうと、すぐぶり返すらしい。

(・・・と、お医者さんに言われているらしい)

 

そんなわけで、息子もいまだに薬が欠かせない。

昨年10月から薬を塗り続けているので、もうすぐ1年になる。

皮膚科にもずっと通院を続けているそうだし

 今は上手にコントロールできるようになっているようで、安心した。

 

完全にステロイドを卒業できる日はいつになるか・・・?という感じだけれど

息子の表情は明るかったのでまずはホっとした。

 

大人になってから、まさかこんな長期間治らない皮膚炎にかかるとは

想像しなかったけれど

 

生まれつきのアトピーなどで、長年ずっと薬と付き合って症状をコントロール

していかなければいけない人たちも大勢いるわけで・・・

改めて、どれだけ大変で煩わしい思いをしているだろうと思ったし、

またその親御さんはそんなお子さんを見守るのはさぞつらかったろうなあと感じた。

 

 

 

とりあえず、「ブヨ」に刺されたときは絶対に掻きむしらない。

これは鉄則みたいです!

みなさんもお気を付けくださいね。