大学進学の意味。

先日、美容院へ行ったときに付き合いの長い担当さんと教育費の話になった。

 

彼女の息子さんは来年高校進学を控えていて今受験真っ盛り。

どうでもいいけれど、彼女が結婚する前から担当してもらっているから、

出会ったときには存在もなかった「子」が高校進学かあ・・・

いやーーーわたしも歳をとるわけだ・・・と、もはや親戚のおばさん気分だ。

 

それはいいとして・・・

子どもが高校進学となると、ぐっと上がるのが教育費。

たいていの家庭がそうだと思うけれど、

彼女のところも息子さんが塾通いをしているので

すでにじわりじわりと教育にかかるお金が家計を圧迫し始めているし

後ろには来年中学生になる娘も控えている。

 

「もうのんきに扶養内で働いている場合じゃないわ!稼がなきゃ!って思ったから
フルタイムで働くことにしたんですよー」

 

と笑って話してくれた彼女。

 

出産以降、ずっとパートタイムのシフトで働いてきた労働時間を

今月からフルタイムに拡大して枠を超えて働くことにしたらしい。

(自分の都合で勤務時間を延ばしたり短縮できる仕事はこういうとき助かるよね)

 

わたしの場合は、子供がひとりだったし、その息子も進学塾には通わずに

大学まで行ったから、教育費の面では世間に比べるとかなり軽く済んだ口だと思う。

なので、塾代の話を聞くと、ひえ~~~っ!となる。

今更ながら、塾に行かずに済んだこと・・・ラッキーだったなあ・・・。

 

 

でも、こういう教育費の話をしているとよくボヤキとして出てくるのが

「大学も無償にしてくれたらいいのに」

っていう言葉。

この手の言葉が出ると、わたしはうまくリアクションができない。

なぜなら大学無償化には断固反対だから(笑)

 

だから「なかなか難しいよねえ」なんて言葉を濁すけど。

 

大学って高等教育機関なのだ。

本来は、学びたいことが明確にあって、学ぶ目的意識がある学生がいくところ。

だから、成績優秀な学生だけを対象とした返済扶養の奨学金は、

もっともっと枠を増やしてあげてほしいと思っている。

親の収入関係なく。(現実的か?はさておき、理想だけを語ってる)

もっといえば、大学に残って研究を続ける博士課程の学生や助教授など、

お金の心配、雑務の多さで十分な研究ができない人たちの

待遇を改善することには使ってほしい。

(※↑これは以前息子からよく大学での研究者の不遇ぶりを聞いていたから)

 

一律で「ハイ!大学は無償化します」なんてとんでもないことだ。

いま一体どのくらいの学生が目的意識をもって大学に進学していることか?

ハッキリ言えば、大半は

「就職には大卒じゃないと不利だから」「就職するまでのモラトリアム」

「とりあえずみんな大学行くし」

というのが本音だと思う。

勉強したいと思ってる学生なんて半数にも満たないんじゃないだろうか・・・

そんなところにお金をバラまくなんて、それこそ税金の無駄遣いと思う。

 

・・・・まあ、税金が必要な箇所は多方面にあふれているので

大学無償化なんて常軌を逸した話が出てくる可能性はないだろうと信じてるけど。

 

それでも。気持ちはわかる・・・・。

その真っ只中にいる人にとっては、お金の問題って重くのしかかってくるから

自分の困りごとをなんとかしてほしい、そこへ税金使ってよ、

って言いたくなるのはごくごく自然なことと思う。

 

ただ声高にそういうところにお金を回せと文句を言う人は

自分が年寄りになったときには、

今度は高齢者福祉にもっと税金を回してくれって

きっと言うのだろうなあ・・・・とも思っている。

不平不満の多いって大抵そんな感じだもの。

 

税金の話をし始めると違う方向へ行きそうなのでやめておくけれど

とりあえず、大学は自分を高めたい人が、

もっともっと勉強したい人達がいくべきところであってほしいし、

 

向上心を持って進学する学生さんだけを援助するシステムなら構築されて欲しい。

 

 

・・・・なんてことを、 美容師さんと話しながら思ったのでした。