先日、56歳の誕生日を迎えた。
週末だったこともあり、息子夫婦がプレゼントをもってきてくれた。
実はお嫁さんの誕生日も10月で、わたしと近い。
なので、わたしのほうからも彼女へプレゼントを用意しておいたので
さながらプレゼント交換のような形になった。
わたしからは、ジェラピケの夫婦ペアカーディガンをプレゼント。
ルームウェアだから、ペアでもいいでしょ・・・と思って。
予想通り、かわいい!ふわふわ!と、とても喜んでもらえた。
彼女と息子からは、「一緒に食べようと思って」と、ケーキと、
冬用のモコモコ靴下がをプレゼントされた。
そのときにお嫁さんが
「お義母さんからこんな素敵なプレゼントいただいてるのに、(こんなプレゼントで)恥ずかしいんですが・・・」
と苦笑いしたのだけど・・・。
とんでもなかった。本当に、心の底からうれしかった。
だから、そのまま言葉で「うれしいうれしい」を何度も伝えたわたし。
お嫁さんが育児で忙しい中、時間を作ってプレゼントを選んでくれたこと、
一緒に食べようと思ってケーキを買ってきてくれたこと、
そういう「気持ち」がとっても伝わってきたから。
それに、お嫁さんは毎回プレゼントのたびに、
手書きメッセージを書き留めたカードを添えてくれるの。
これが、うれしいのよ。なんなら一番うれしい。
で、おそらくお嫁さんに促されて・・・・だと思うのだけど、
息子も同じようにカードにメッセージをくれる。
母の日と誕生日、年に2回、ふたりそれぞれから手書きのメッセージをもらってる。
うれしくないわけがない(涙)
今回も同じように、メッセージカードをもらったのだけど、
そのときふっと昔のことが頭をよぎった。
今回だけじゃなくて、自分が姑と言う立場になったときから、
何度となく「嫁だった時の自分」を重ねる場面はあるのだけど・・・
その日もそうだった。
わたしも結婚から数年は、義母に毎年母の日のプレゼントを送っていた。
誕生日プレゼントは送ったことがない。
誕生日プレゼントを贈ったことがない理由は、夫が誕生日を知らなかったから。
(ありえなくない???でもこういうところからも、
夫と母親との関係が、いかに希薄なものだったかがわかる・・・)
何度か書いていることだけど、わたしと義母の間には、義兄嫁という存在が・・・
少なくともわたしにとってはとてつもなく大きな壁となって
存在し続けていたので、
同居している義兄嫁に遠慮しながら・・・の義母との距離感だったし、
その義兄嫁が義母とそれほど仲良いい様子には見えなかったので
(険悪さは全くなかったし、世間話はする感じだったけれど、ふたりで出かけるとか
お茶をするとか、そういうことは全くない、表面的な関係性な感じ)
気楽な次男嫁が、しゃしゃり出て「お義母さん、お義母さん」と
近づいていく・・・とかは、とてもできなかった。
一方で、母の日のプレゼント・・・というところで、
「嫁らしいところを見せなければ」と肩に力入れ過ぎて、
お金もないのにデパートで買ったものをプレゼントしたり・・・と、
すっごく見栄を張っていた。
今、息子のお嫁さんがわたしにくれる母の日や誕生日のプレゼントより
ずっとずっと高いもの。
でも・・・・それは、本当に形だけで心はこもっていなかったと思う。
もちろん、自分では気持ちを込めていたつもりだけれど
「お義母さんによろこんでもらえるといいな~」という気持ちというよりむしろ
「嫁として母の日のプレゼントはしなければ!義兄夫婦のところはお金持ちだから
義姉はきっと、高価なものをプレゼントするだろう。だからわたしも見劣りしないものをあげないと・・・」
・・・というそんな気持ちのほうが強かった。
きっと義母はそんなにうれしくなかっただろう・・・。
プレゼントだけ送られてきても「嫁としての義理」で送ってきていると
見透かされていただろう。
わたしだって・・・・もしも、お嫁さんとは盆正月にしか会わなくて
会話が弾まない、形だけの関係だったら・・・
高価なプレゼントだけ宅配で届いても、今のようには喜べなかったと思う。
わたしがすべきだったことは、
義兄嫁などに遠慮せず、もっと「お義母さん、お義母さん」と近づくことだった。
もっとおしゃべりしたり、一緒に買い物に行ったり、してあげることだった。
そうやって関係を築けていたら、
わたしはきっと、義母の誕生日を聞くこともできたし、
息子のお嫁さんがしてくれるように、
靴下とかハンドクリームとかケーキとか・・・
値段じゃなく、肩の力を抜いた・・・
心がこもっているとわかるプレゼントを渡すことができただろうに。
なんてことを、義母が他界してしまった今、気づいてもしょうがないのだけど。
人生って、そういうところはうまくいかないね。
自分がその立場にならないと、絶対見えない景色がある。
ホント、この歳になってもまだまだ気づかされることがたくさんありますね。