早く縁を切りたい。

先日、保険会社の担当のおばさんがやってきた。

わたしもおばさんだけど、彼女はわたしより10歳は年上のはずなので

おばさんと呼んでもいいだろう。

というか、まだ現役なのかと驚く。セールスレディって定年がないのかなあ?

 

このおばさんとはかれこれ20年の付き合いだ。

夫の会社に出入りしている人で、夫の両親とか兄夫婦とか・・・

義実家の会社の保険やら、義実家家族の保険やら担当している。

まあ明るくサバサバして、押しつけがましいセールスもしてこないので

なんとなく夫の生命保険もお世話になっていて、

訪問のときには事前にSMSが来る。

電話が来るよりテキストでやりとりできるのは楽だ。

 

そのおばさんが、ずいぶんと久しぶりにSMSで訪問したいと連絡をよこしたので

「来なくていいです」とも言えないし、いつでもどうぞと返信した。

そしてその日のお昼にやってきた。

 

何の用事かと思ったら、契約確認だという。

タブレットを取り出して、今こんな契約でこんな保障で・・・と、

ひとつひとつ説明するので適当にハイハイと聞き流す。

そして、家族の現況について「変わりないですよね」と言いながら、

息子の欄にたどりつき、「息子さんは独身ですよね」と確認された。

 

本当は言いたくなかったが、聞かれたからには嘘つくのもなあ・・・と

思ったので、「実はもう結婚しました」と答えた。

先にも書いた通り、義実家の保険も引き受けているので

「まだ結婚していません」とうそをつくと、義兄夫婦のところへ行ったときに

バレたりする可能性もあり、”嘘ついてた”っていうのは気まずいなあと思い

仕方なく「結婚しました」と言ったけれど、

何のしがらみもない保険屋さんだったら、黙ってたと思う。

 

実は2年前に結婚してると言ったら、なぜ教えてくれなかったの~!と、

目を丸くして驚いた。

そうだよね。申し訳ない。

「お孫さんは?」と当然聞かれたので、ここはさすがに迷って「まだです」と

応えてしまった。もう今にも生まれそうなんですけどね~なんて

言おうものなら、嬉々として学資保険の見積をもってくるに違いないもの。

 

で、これで終わりかと思ったら・・・・

「実はね」と、なんと提案書を取り出してきた。

ものすごく利率のいい保険があるんですよ、と。

 

豪ドル建ての養老保険らしい。

 

研修で一生懸命頭に叩き込んだであろう、セールストークでその保険の良さを

一生懸命語ってくれた。

でも、全く聞く気がなかったので、全然内容覚えていない(笑)

 

驚いたのは、提案プランの見積額が300万円だったこと。

 

あーーーーー・・・そういうことかと思って、一気に気持ちが冷めた。

 

実は昨年義母が亡くなった時に、夫が受取人になっていた義母の保険があって

ちょうどそのくらいの金額を夫は受け取っているのだ。

つまり、一周忌が明けたタイミングで、その保険金を回収に来たというわけ。

 

わたしも保険代理店で働いていたのでよく知っているけれど、

これは保険屋が必ずやることで・・・・。

まとまった保険金を受け取った契約者のところへ、別の保険への勧誘をするのだ。

 

なんというかね、義母の一周忌が終わったタイミング・・・っていうのが

ものすごくあからさまでわたしを不愉快な気持ちにさせた。

まるでカレンダーにチェックを入れていたかのようなタイミングだ。

いつも明るくサバサバと、商売っ気なんてこれっぽっちもないわよ、って

そぶりでうちに来る人だったけど、なんだあなたもそうだったんじゃん、と。

 

「今は銀行にお金を預けておいても殖えない時代だから」と言ったけど

そんなこと百も承知だ。

だからといって、「300万円一括払い」の見積書持ってくる?

めんどくさいので、

「株とか投信とかやってるので・・・ごめんなさい、これは結構です」

とハッキリ言って丁重にお断りした。

こういうときは、「すでに投資で資産運用やってますから」、を匂わせるの大事。

中途半端に「考えておきます」なんて濁してしまうと

後日電話がかかってきてしまうもの。

 

正直言って、この保険屋さんとは縁を切りたいと思っている。

電気屋さんや水道屋さんなどと違って、

生保の保険屋さんと中途半端に仲が良くても別にいいことなんにもないし。

去年、夫の更新のときにもう生保は解約しちゃおうか散々迷って

結局「まだ現役だし一応・・・」と思って更新したけど、

解約しちゃってもよかったな。

 

保険のおばさん、わたしが笑顔でやんわりと、でもきっぱりと

「ごめんなさい。投資はほかでやっているので保険はたぶん入らないです」と

お断りしたら、笑顔おしゃべりしつつ、さっさとプランをバッグにしまって

それなら用はないといわんばかりに雑談を切り上げて、帰っていった。

なんとあからさまな・・・・。さらに嫌な気持ちになった。

 

 

ちなみに、その外貨建て養老保険は結構よさげだな・・・と実は思った。

といっても、自分たちの資産を増やすことが目的じゃなくて相続対策として。

(資産運用目的なら自分で投信でも買う方が自由度高いし、手数料とかもお得だし)

 

というのも、調べてみたらその保険、

満期後に一時払い終身にすることもできるらしいのよね。

だったら息子を受取人にして契約したら保険金の非課税枠分をうまく使えるなあと。

 

でも、「相続対策になる保険を考えている」なんてそのおばさんに口にしたら、

間違いなくもっといろいろプランを持ってきそうだから口が裂けてもいわない。

 

相続対策のための保険は、とても興味があるけれど

そのおばさんのところでは意地でも入らないぞ。

 

こういう保険もネットで入れたらいいのにねえ。

 

義兄夫婦の保険なんかも引き受けてて、かかわりもある人・・・という手前、

邪見にできないのもまたしがらみのよくないところ。

 

まあ・・・夫の保険は次はもう更新しないと決めているので、

それまでは我慢しましょう。