わたしへの宿題。

1か月以上も前のことになるけれど、実は息子から頼まれている「宿題」を

まだ手も付けずに放置している。

 

その宿題とは結婚式(披露宴)で使われるらしい「子供についてのエピソード」。

新郎新婦、それぞれの親が子供の思い出を語る作文みたいなものなのだけど

「書かなくちゃ」と思いながらも、

一体何を書いていいかわからなくて、ずーっと放置している。

「急がないから」と言われたものの、来月あたりさすがに催促されそうなので

まじめにそろそろ書かないとまずい・・・!

まるで、夏休みの宿題の読書感想文が書けずに先延ばしにしている小学生の気分だ。

 

いろいろ苦労があったけどここまで育ってくれてありがとう~

的なことを言うのが無難だと思うけれど、そういう「苦労ネタ」が出てこない。

そのくらい、息子は育てやすい子だったと思う。

一人っ子だから比較対象がないけれど、扱いに苦労した記憶がない。

もちろん幼少期には夜泣きが大変とか、

2~3歳のイヤイヤ期とかはもちろん人並みにあったけれど

幼い頃から人見知りもなく、本当にいつもニコニコと愛想がよく

子供らしさにあふれたキラキラした子供だった。

昔の写真を掘り出してみても、満面の笑みの写真しかない。

 

ひとつだけ、幼稚園時代のプールの授業で、水を怖がることが判明して驚いた。

3年保育のプールの時間、すべて最初から最後まで絶叫レベルで泣き続けていたほど。

これは小学校にあがったあとに、プールの授業で苦労するぞ・・・と思い

水恐怖症を克服させるために強制的に

スイミングスクールへ放り込んだのが小1のとき。

 

ところが、コーチの指導であっという間に水嫌いを克服すると

あれよあれよと選手コースに誘われて進むことになった。小2のことだった。

それ以後は感心を通り越して尊敬するレベルのアスリート的な生活。

中学生時代なんかは定期テストで休むなんてことは許されなかったので

学校の友達が塾で勉強しているであろう時間帯にも

プールで毎日ひたすら泳ぐ日々だった。

夜練だけでなく、真冬の朝5時から泳ぐ・・・なんてこともあったし。

今思うとよくあそこまで・・・と思う。(それに付き合った自分もちょっと褒めたい)

その競泳を辞めたのは高校の入学式の日。

息子は5年制の学校だったのだけど、

時間割と学校の遠さから、所属していたクラブの夜練に参加できないことが

入学式の日に判明してしまい、

思いがけずそんなタイミングで辞めざるを得なくなった。

8年間続けてきた競泳を15歳で辞めることになったのは残念でたまらなかったけれど

今思えば息子はどこかで辞めるきっかけを求めていたかもしれない。

でも「疲れたからやめたい」といえる雰囲気ではなかったので

「通いたくても通えません」には鬼コーチも文句は言えなかったのだろうし。

 

今まで時間に追われて忙しく暮らしてきたから、

高校はのんびりするのもいいんじゃない?

なんて言っていたはずが、なんと今度は陸上部に入った。

「今までは水泳ばっかりで学校生活をあまり楽しむことができなかった。
中学時代、学校の部活でワイワイやってる友達がうらやましかった。だからこれからの5年間は学校生活を思い切り楽しみたいし、楽しむための部活をやりたいんだ」

というのが理由だった。

息子らしいといえば息子らしかった。

そして、楽しい仲間や後輩、先輩にも恵まれたおかげもあって

その言葉どおり、あっという間に陸上に没頭していく。

 

とにかく、中学も高校も楽しくて楽しくて仕方がなかった様子。

あと、これは一人っ子の思わぬ利点だったのかな?と思っているのは

息子は、小中高校・・・と目下の子をものすごくかわいがり、面倒見がよかったこと。

たぶん、弟や妹がいなかったことが理由じゃないかなあと思う。

 

だから中学でも高校でも後輩からすごく慕われていた。

高校では低学年のうちは、先輩にあちこち連れて行ってもらい・・・

学年が上がってくると、今度は自分が後輩を連れて遊びに行くなど

特に行動範囲の広がる高校時代は、ほとんど家にいないほど学校生活を謳歌していた。

 

少し前のブログにも書いたけれど、部活が楽しすぎて帰宅が毎晩夜9時前後。

それから遅い夕飯を食べてお風呂に入って、

夜中の2~3時までずっと起きて課題のレポートを仕上げ、

朝6時にわたしに怒号とともにたたき起こされ、

また7時には家を出ていく(朝練&学校が遠い)・・・という

中学までとはまた別の形で時間に追われる、慢性的に寝不足なハードな毎日だった。

息子が高校生のときが、わたしは一番息子に対してイライラしていたと思うのだけど

その理由は間違いなく「朝起きない!」の一点だったなと思う。

 

そして、大学~大学院は実家を出て一人暮らし。

こちらも友達に恵まれて、楽しくすごしていた様子。

離れて暮らしていたのであまり生活ぶりは見えなかったけれど

帰省してくると、いろいろ面白い話を聞かせてくれたし

研究室時代の同期や後輩らとは今も仲が良く、みな結婚式に来てくれるらしいので

それこそが「ああ楽しい大学時代だったんだな」ということなのだろうと思う。

 

こうして息子の成長を振り返ってみると

人間関係で躓きが多かった自分とは全く対照的で、本当にまぶしいくらいだ。

 

親目線で特徴的なのは「あまり愚痴や不平不満を言わない子」だったということ。

言っても1度言うだけで、しつこくグダグダ・・・ということはない。

「言ってもしょうがないことに文句言うのはエネルギーの無駄」と言う(笑)

 

だから本当に息子との会話はストレスフリーで心地いいし、相談事もしたくなる。

でもそれは気持ちの優しい息子に、心配事を背負わせてしまうだけなので

しないように気を付けている。

 

・・・と、しょうもない息子自慢をつらつら書いてしまったので

親ばか満載で、きっとあきれられてることと思うけれど

まさかこんな話をリアルの知り合いにすることは絶対ないので、

せめてブログの中でぐらい、許してくださいねという気持ち。

 

日本人あるあるだけど、わが子をほめられると

「いやいや、うちの子なんて本当もうだらしなくて、〇〇で✕✕で・・・」とか

たいてい悪いところを羅列してしまう。

リアル世界でのわたしもそうだから。

 

でも、本当はどの親だってわが子のいいところをたくさん知ってて

誰かに聞いてもらいたいなーと思うこと、あるのだ。

 

だから、何なら結婚式でもこんなにいろいろ頑張って、

本当にどこへ出しても恥ずかしくない人柄な自慢の息子なんですよーーー

とか言いたいのだけど、出席者の大半は若者(二人の友達)なので

たぶん「いい話系」はあまり求められてないと思うし・・・悩みどころ。

 

ここに書いたのはわたしが本当に言いたい話。

でも、結婚式で求められているのは絶対コレじゃなくて

たぶんもっと笑いが取れるやつ(笑)

 

さてどうしたものか・・・(*´Д`)