111枚のスクショ。

ずっと以前から気になっていたことがある。

それは「父とのLINEの履歴」のこと。

 

もともとわたしがLINEをしている相手は家族のみなので、

「LINEの相手が消滅するとどうなるのか」っていうことは経験がなかった。

で、実際に相手が亡くなると・・・というか、「相手がスマホを解約すると」

どうなるのか・・・?というと、

その履歴はとりあえずは自分のスマホ画面にはしっかり残っている。

ただ「名前」のところが「Unknown」になってしまっているけど。

 

今使っているスマホは、父が亡くなる前から使っているもの。

だからちょうど2年くらい。

でも、自分がスマホの機種変更をしたら、この履歴どうなるんだろう?

とちょっと不安。

「不安」なのは、父との会話の履歴が消えてほしくないから。

一応、万が一のバックアップとして、会話履歴を保存する方法は知っているし、

実際にすでに手順どおり保存はしている。

けれど、それらは「テキスト形式」での保存になるので、

あの、「LINEの画面」で見ることはできない。

もう持ち主のいないLINEユーザーだから、いつ消えてもおかしくない。

(ちょっと調べたところによると解約した携帯番号が新たな持ち主に使われると

元のLINEは消滅するとかなんとか・・・)

 

・・・というわけで、今回画面ごとスクショで保存しておくことにした。

 

いざやってみると結構面倒な作業だったのだけど、「文字サイズ」を一番小さくして

(スクショの枚数をなるべく抑えるために)保存したものの・・・・

なんとそれでも111枚にもなった。

 

いやなことも大変なことも、たくさんたくさんあったはずなのに

LINEの会話履歴には、父の言葉があふれていて、なんだかいなくなってしまったことが

信じられない気持ちになってくるし、

「おちゃめな人だったな」とすら思えてくるから不思議。

 

・・・というわけで、111枚のスクショの中からいくつかの会話履歴をここで

シェアしたいと思います。ただただ、並べていくだけですけど(笑)

なんてことない、たわいもない父娘の会話です。

 

↓最後の5年間くらいは、本当に年2~3回は入院していたので

入院中の父との会話歴はとても多かった。入院中は毎日かかさず病院に行っていたのに

たぶん、暇だったからだと思うけれど体調報告や「あれ買ってきて」のリクエストの

LINEが毎日はいっていた(笑)

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通い介護中は、思い通りにならないことに対しての父のイライラが強く

わたしも大変だったけれど、なんとか明るいテンションを保とうと努力していた。

 

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↓これは在宅酸素と介護申請が決まった時。入院中の父と何度も何度も話した。

何度も何度も父を励まして、わたしの不安が父に伝わらないように、

必死で「あっけらかん」とした顔をして、大丈夫だからと言い続けたとき。

父は本当に在宅酸素になることが不安だったのだろうなと今読み返してみても思う。

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□筋金入りの相撲ファンだった父。本場所中は毎日LINEが入った(笑)

相撲についてしゃべらせるといつまでも機嫌よく話す父だったので、

わたしも会話についていくべく、相撲を熱心に見るように・・・。

父は特に稀勢の里の大大大ファンだったので、

もうその熱量はLINEを見てもよくわかる・・・。

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↓初めて父を国技館へ連れていくことになったとき。

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↓2回目の国技館、このときは贅沢にマス席。 

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うれしいこと、悲しいこと、落ち込むこと、不安なことがあるとき

たいていの人はそれを誰かとシェアしたい、誰かに聞いてもらいたいと思う。

ひとり暮らしの父にとってはそれはいつもわたしだったんだなと

今じっくりLINEを読み直して思う。

 

めんどくさいなあと思ったことは1度や2度ではないけれど

父を傷つけることは絶対にしたくなかったので、

腹の立つときもなんとか自分を抑えて活字に笑顔を込めて会話出来ていたと思う。

 

今、こうして111枚のスクショが父の残したものの中で

一番の宝になっているかもしれない。