覚悟を胸に。

今日も病院で点滴。

小型犬なので、身体へ入れる点滴の量は少ない。

なのでいつも3分くらいで終わるのだけど、

今日は落ちるスピードが遅かったようで5分以上かかった。

 

その間、獣医さんと会話。

ここ数日の愛犬の変化を敏感に感じ取っていたわたしは

ついに、今まで聞きたくても聞けなかった・・・避けてきた質問をした。

 

「この子はもう末期ですか?」

 

すると獣医さんは、申し訳なさそうに小さく微笑みながら

 

「うん。末期も末期・・・。もういつ何があってもおかしくない状態かな。
最期をこの子がどういう形で迎えるか?はわからないけれど
一切食べ物を食べなくなってしまったら一気に衰弱してしまうので
数日・・・と思っていいかな。
でもこの子は本当に頑張ってるよ。えらいよ。」

 

と率直に話してくれた。

 

そっかあ・・・・。やっぱりそうなんだ。

低空飛行で、あと何か月かは頑張れないかな・・・?と小さな希望もあったけど

やっぱりそうか・・・。

なんだか泣きそうになったけれど、グっとこらえた。

 

緩和ケア病棟に入院していた父が一切食べ物を口にしなくなったときに

看護師さんから
「食べなくなってしまったら早いです。あと数日・・・と思ってくださいね」

とそっと教えてくれたことを思い出した。

犬でもやっぱり同じなんだ。

 

そして先生に告げた。

 

「先生、わたしはこの子が一切食べ物を受け付けなくなっても
流動食を強制給餌することはしたくないと思っています。
(腎不全のせいで)気持ちが悪くて食べられないのに、
無理に食べ物を流し込むことはできないです。
それで1カ月2か月長生きしてくれたとしても、
それがこの子にとって幸せなこととは思えないからです。
だから自分から食べることをやめたら、それを受け入れようと決めています。
それでいいでしょうか?」

 

獣医さんは優しく微笑みながら

 

「うんうん。それでいいと思うよ。正解はないことだから
飼い主さんがわが子(犬)にとって一番いいことだと思うことを
してあげたらいいんだよ。」

 

と言ってくださった。

 

 

 

夜、いままで愛犬の病気についてきちんと話して来なかった夫にも

現状を報告。

 

話してしまうともうダメだった。

 

 

ひとしきり泣いた。

これまで強く保ち続けてきた気持ちが崩れてしまった。

 

 

愛犬は夕方から急激に体調が悪化して、水も受け付けなくなった。

 

 

がんばれわたし。

最期までしっかりと。