突然新たな風が吹き始める。

全国的に4連休ということで、息子がまた帰省してきた。

以前も書いたように、社員寮は休日は食事が一切でないため、寮にずっといても

外食か中食か・・・で自分で調達しなければいけないため

コロナ禍も少し落ち着いたこともあって、

特に「どうしようかなあ」ということもなく、ごく当たり前に帰省して来た。

 

帰って来た日の夜

わたしがダイニングテーブルに座ってぼんやりテレビを見ていると

お風呂からあがってきた息子が突然テーブルの向かい側に座った。

普段、そんなところには座らないので(お風呂上りはソファー)

え?なんでそんなとこ座る?・・・思ったのと同時に息子が口を開いた。

 

「あのさ、実はちょっと話があるんだけど。」

 

エエッ・・・・?

なんだ?なんなん?その改まった前振りは?

 

一瞬、全身の血の気がサーーーーーっと引くのを感じた。

わたしの頭に真っ先に浮かんだのは「会社を辞める」だったからだ。

今どきの若者にとって、転職はそんなに珍しいことではなく

特に息子のようなエンジニア職になると、

会社に入ってから「自分のやりたいことはこれじゃない」と気づいて

転職を模索するケースは少なくないと思っていたからだ。

 

ところが、息子の口から出た言葉はわたしの想像を完全に超えたものだった。

 

「実は今付き合ってる子がいて、来年中にも彼女と同棲を始めようと思ってるんだ。」

 

わたしが息子からその言葉を聞いた時に

いったいどんなリアクションをしたのか、思い出せない。

本当にびっくりして、別の意味で鳥肌が立って・・・・

とにかくグチャグチャだったと思う。

 

なぜ「同棲」なのか・・・について、そこから息子の説明がいろいろ始まった。

細かいところは割愛するけれど

ざっくりまとめると

 

息子は社員寮に来年度いっぱいまでしか住めない

つまり来年度中にはアパートを探して引越ししなければならない。

彼女とはお互い結婚する意思がある

だったら初めからアパートは1人用ではなく2人用で探すほうがいいのでは?
(2度も引越しするとお金も手間もかかるため)

結婚前提で同棲しようか。


・・・と、二人で話し合ってこういう結論に至ったらしい。

息子に彼女がいることすら、知らなかったわたしにとって

いきなり「同棲」「結婚」という言葉が出てきて

オロオロ・・・・

 

 

するでもなく、そりゃもう自分でも笑っちゃうくらい喜んだ(笑)

何しろ、息子は研究開発職で職場は男ばかり。

コロナ禍4月からずっとテレワーク。

しかも今後もテレワークは(コロナ関係なく)ずっと続くことが決定したそうで

こんなんじゃ、どこにも出会いなんてないだろうし、

ヘタしたら30歳過ぎても結婚できないんじゃ・・・?と、

実はかなり本気で心配していたからだ。

それもあって、わが子から「結婚したい子がいる」と聞かされることは

わたしにとって、バンザーイ!!と叫んじゃうくらいの喜びだった。

 

ただし、わたしも古い時代の人間なので

安易な同棲については慎重で、

「結婚前提であること&彼女のご両親が同棲を認めていて賛成してくれることが条件」

と息子に伝えたところ、もちろんそのつもりだと言われた。

そして、彼女の親御さんからは、すでに同棲について了承をもらっていて

しかも喜んでくれているのだという。

娘さんは、現在一人暮らしをしているため、むしろその方が心配なので

信頼できる男の子が一緒に住んでくれるほうが安心らしい。

そういう考え方もあるのか・・・・時代は変わったものだなあと思った。

 

わたしとしてはなんだか責任重大という気持ちだけど、

相手の親御さんがそういう気持ちでいてくれるのであれば反対する要素はなにもない。

 

現時点では一応、「同棲」の話で進んでいるけれど

正直なところ、「結婚」したほうが

会社からの手当てや、税金面での控除などメリットが多いため

「入籍して同居」ということも考えているという。

もちろん、結婚式や披露宴もきちんとやりたいので

コロナ禍との相談も必要で(披露宴のできる世の中はいつ戻ってくるのか?など)

そんなタイミング的なものをいろいろすり合わせながら

二人で相談して決めていくらしい。

 

 

息子とはそこから約2時間以上も話し続けた。

二人のなれそめ、彼女についての詳しい情報など

あらゆることを息子から聞かされて、

ここに書きたいことは山ほどあるのだけど

さすがに自分や自分の家族の話ではないため、不用意に書くべきじゃない気もするので

(万が一の破談もあり得ない話ではないし・・・)

今は書きたい欲をグっと抑えてここまでにしておこうと思う。

 

ただひとつだけ言えることは・・・・

息子にはもったいないくらいの女の子だという印象で

そして、わたしが「こんな子がいいな」と思っていたその通りの子だったということ。

 

浮ついたところのない、賢く堅実な二人なので、ほうっておいてもきちんとした形で

自分たちの結婚話を進めていくと思う。

 

去年の今ごろは、父のところに朝晩通い詰めて

心身とも疲弊しきっていた毎日だったのに

まさか1年後にこんな吉報に心躍らせることになるとは想像もしなかった。

 

そう考えると、人生ってよくできてるんだなあ・・・。

つらいことがあっても、ちゃんとそのあとには幸せが用意されているんだね。

 

とりあえずの報告でした!

 

 

 あ、ちなみに息子が今回帰省して来た目的は単純に4連休だから・・・じゃなく

わたしにこの話をするのが目的だったそうです(笑)