置手紙でつながって。

ずーっと父の話ばかりを書いていて、いつのまにか「父の介護日記」みたく

なりつつあったけれど、決してそういうつもりはなくて(笑)

書きたいことを書いていたらそうなっていただけで・・・

そんなわけで今日は一休み。

 

長い間、ダスキンのモップを毎月レンタルしている。

この家に住み始めて間もないころから使っているので、もうかれこれ15年以上に

なるんじゃないかな?と思う。

ダスキンさん(企業さん)にはこう言っては失礼かもしれないが、

わたしがずっとダスキンモップを使い続けているのは担当さんのことが大好きだから。

(あっ・・・もちろんモップも大変便利に使わせていただいておりますっ)

 

彼女はわたしと同世代。笑顔が素敵でいつも明るく・・・かといって、

それはとってつけたような営業スマイルではなく、本当にその仕事を通して

お客さんとのコミニュケーションを楽しんでいることが伝わってくるので、

話していて心から楽しいのだ。

 

お互いにいつもついつい長話になってしまって、

いつもいつも30分以上玄関で話し込んでしまう。

とはいえ、去年の夏までの10年間は、わたしもパートで平日昼間家にいなかったので

その期間中はめったに会うことができなかった。

 

でも、顔を合わせないからといって、

使用済みのモップと代金だけを玄関先に置いておくのはあまりに味気ないと思い、

わたしは会えない間中ずっと、毎月きまって代金を入れておく封筒の裏いっぱいに、

ダスキンさんにお手紙を書いていた。

最近あったことや、今こんなことに興味があるんですよ、とか、

たわいもないことをつらつら書いていただけなのだけど

忙しいだろうに・・・わたしが書いたお手紙に対して

彼女もまた、小さなメモ用紙を何枚もホチキスで縦につないで

たくさんお返事のお手紙を書いてくれていた。

 

そんな「置手紙」だけの交流を、約10年も続けていたことになる。

  

そして、去年の夏にわたしが仕事を辞めて以降は、もう置手紙をする必要はなくなり

月に1度、ダスキンさんを玄関先まで迎え入れて、束の間のおしゃべりを

楽しめる生活が戻って来た。

 

そこには言葉では言い表しにくい、独特な信頼関係があるような気がする。

もちろん友達ではないけれど、とっても話しやすく

むしろ友達には言えないような深い話までできてしまう関係。

友達じゃないということよりも、「しがらみのない相手といい距離でつながる」

ことのほうが、心地いいのだ。

 

そう。「友達じゃないけど何でも話せる」っていう相手は、

歳をとるにつれて、むしろ貴重な相手になってくるような気がする。

相手が友達だからこそ、自分が話す内容や言葉を選んでしまうっていうことって

ないだろうか? わたしは大いにある(笑)

歳とともに、むしろ近すぎる友達には話しにくいと思うことが増えてくることが

今更「友達に連絡する」というアクションをためらわせている気がする。

ひとりのほうが気楽だな~とか。

 

ダスキンさんとは、親のこと、子供のこと・・・・

 ドロドロした本音や毒なんかも、「ここだけの話ってことで!」なあんてノリで

お互いに吐き出したりしてきた(笑)

たぶん、彼女もまた同じように感じているんじゃないかな?と思っている。

彼女はいつも礼儀正しくて仕事としての一線をキチンと守りつつ、

けれど心から会話を楽しんで、あれこれ話してくれる。

年齢が近いために、彼女もわたしと同様

自分の親御さんや義理の親の面倒で大変な苦労をしているため親がらみの苦労話は、

すべてを語らなくても「だよね」というアイコンタクトで通じるのもうれしい。

 

そんな彼女と、去年の夏に数年ぶりに再会できたときに(わたしが仕事を辞めたため)

実は驚くべきことを聞かされたことがあった。

それは、

「わたし、NORAKOさんからいただいたお手紙、全部取ってあるんですよ!」

と言われたことだ。

びっくりして聞き返すと、

(自分で書いてて恥ずかしいが)「NORAKOさんの書く文章が好きなんです」

と彼女は言った。

うれしかった・・・いや、それ以上に恥ずかしかった!(爆)

 

そして先月・・・ちょうど先月は父がまだ入院中で、

ダスキンさんが交換に来る時間には家にいないことが確実だったので、

久しぶりに例の「置手紙」を残して行ったのだが・・・

 

その置手紙から1か月ぶりに彼女が今日、再び交換にやってきたときに

開口一番こんなことを・・・(汗)

(※自分でこんなことを書くのはどうなんだ?というところはお許しを)

 

「わたし本当にNORAKOさんのお手紙、大好きで!

どうやったらあんな文章が書けるんだろう?っていつも思うんですよ。

文章書くのがうまいって言われたことありません?

わたしあんまりネット詳しくないですけど、

ブロガーとか、そういう人みたいです!」

 

(ブロガーではないけれど)

「実はブログ書いているのよ~」って、

喉まで出かかった・・・・(笑)

 

友達というわけじゃないから彼女にだったら、

まあ・・・別に知られてもいいかな?とふと思ったのもあって。

 

思いとどまりましたけどね(笑)

 

思いとどまったのは、

「いや待てよ、過去記事に見られたらまずいこと書いてなかったっけ?」と

自信がなかったことと同時に

教えてしまうと、「だから読んでくださいね」みたいな妙な押し売りになってしまい

かねなくて、むしろそっちのほうが申し訳ないな~という気持ちが強かったから。

 

その場の流れで「実はね」なんて、わざわざ頼まれもしないのにブログを教えるのは

やっぱり適切じゃないなと思ったので、言わなくてよかった(笑)

それでも、今こうしてこのことを書いているのは、

彼女が何かふとしたきっかけでこのブログを見つけて、この記事を読んで

ああ!と、気づくようなことがあっても

それは別にいいかな~と思っているから。

 

彼女にだったら身バレしてもいいかな、という警戒心のなさがそうさせてる。

 

 

最後に・・・

この記事のタイトル、最初は「置手紙」と書いた。

でも

「いやちょっと待てよ。父の話を延々書いて”置手紙”だなんて。

まるで父が失踪でもしたかと誤解させてしまうんじゃ?

それでもって、”なんだ、釣りタイトルかよ”って読む人に舌打ちされちゃうんじゃ?」

と思って、直した次第であります(汗)