セカンドオピニオンの先生に紹介された専門医を受診して来た。
受診したあとになって・・・「行ったことは果たして正解だったんだろうか?」
という不安と自己嫌悪に猛烈に襲われてしまい
今日の午後はずっと凹んでしまっていた。
もちろん専門医の診断と治療法の提案はすべてクリアで「なるほど」と
納得できるものだったので何の不満もない。
けれど、車で片道50分もかかる距離を往復させて愛犬に多大なストレスを
かけてしまったし、嫌な検査をあれこれされて、さらに窮屈なエリザベスカラーで
がんじがらめにされて・・・・
自宅に戻ったあとは、ストレスから食事も拒否、
片目が痛みで開かない上にカラーが邪魔をするので、ガツンゴツンと
壁にぶつかりながらヨロヨロ歩く状態になってしまった愛犬。
その姿を見ていたら、いたたまれなくなってしまったのだ。
(行く前のほうがむしろ元気だったと感じるほど)
診断は角膜ジストロフィーと角膜炎の併発・・・という、
難しい症例だった。
先生は一生懸命、素人の私に分かるように説明してくれたけれど
角膜ジストロフィーについては治すことはほぼ無理。
治療は、併発している角膜炎を治すことを目的としたものになるのだけど
そちらは角膜ジストロフィーが邪魔しているので
結果的に難治性になってしまっているとのことだった。
この「角膜ジストロフィー」って、ググるとわかるのだけど
体内のコレステロールやカルシウムがにじみ出て?結晶となったものらしい。
わかりやすくいうと、角膜にこびりついたカルキみたいなもの。
そしてうちの犬の場合、これがかなり大きく広範囲なので・・・
視界の大半を遮られていると思う。(見えているけどクリアじゃない)
しっかし・・・これをかかりつけ医は「角膜炎の傷跡」って
ドヤ顔で言ったんだからね~。思い出すとなんだかムカムカしてきちゃうよ。
そして専門医からは、難治性の角膜炎を治すための2つの治療法を提案されたけれど、
効果的と言われる方法は、老犬への身体リスクとストレスを考えると選びきれず・・・
とりあえず目薬で様子を見るということにさせてもらった。
わたしが帰り道、
「こんなに大変な思いをさせて専門医に見せる必要あったんだろうか?」
と自分を責めていると夫から
「でも原因がわかったんだからよかったじゃないの?
それがわからなかったら、お前はずっと治らないことにクヨクヨし続けただろう?
できること(専門医に見せるということ)はしてやったほうがいいのだから
行ってよかったんじゃないかとオレは思うよ?」
と言われて、確かにわたしの性格を考えたらそうだな・・・となった。
行かなかったら行かなかった・・・で、
毎日延々「角膜炎」についてググりつづけただろう・・・。
夫は今日、仕事を途中で抜けて、専門医までの往復の運転を引き受けてくれた。
普段何もしない夫だけど、そうやって運転手役を引き受けてくれたこと、
そして愛犬の病気の情報を共有してくれていることを今日はとてもありがたく思った。
そして、夕方、この専門医を紹介してくださったセカンドオピニオン医のところへ
お礼のあいさつに行ってきたわたし。
本当に親身に相談に乗っていただいたので、きちんと顔を見て挨拶したかったのだ。
診察の合間に、受付に出て来てもらってサクっと挨拶だけするつもりだったのに
こちらの先生、わたしをわざわざ診察室へ招き入れて「どうだった?」と
ここでもまた親身に話を聞いてくださった。
(診察じゃないのに約15分ほども時間を割いてくれた)
あ~~~~~もうダメだこれは・・・・となってしまった。
なにがダメかというと、もう猛烈に「こっちの先生に診てもらいたい!」
という思いが一気に強くなってしまったの。
だから、思わず後先考えずその場で
「今後もこのまま見てもらいたい」ということを言ってしまったわたし・・・・。
(数分前まで、お礼だけ言って帰るつもりだったのに・・・w)
先生の方がびっくりしていて「え?大丈夫?だって・・・」と心配してくれた。
もうこうやって口に出したら引っ込みつかないし、
今更もう「やっぱりかかりつけ医に戻ります」なんて前言撤回できないんだぞ!と
もう一人の自分が頭の中で叫んでいたけれど・・・・
言っちゃったからしょうがない・・・・。
かかりつけ医は超ご近所さんなので、
「顔を合わせたら気まずい」「今までお世話になったのに」「失礼に思われるのでは」
など、自分の都合ばかりが先だっていたけれど・・・
今、大事にするべきは、わたしの大人の事情なんかじゃなく、
愛犬に本当に適切な治療を受けさせること、
自分が本当に信頼できると思う獣医さんに託すこと・・・・じゃないかと
がんばって、自分に言い聞かせた。
と、もう一つ現実的な理由として・・・・
今回の遠方の専門医と、セカンドオピニオン医は
もともとお付き合いのある関係らしいので、
(現に予約のときも、先生が直接、専門医ご本人に電話して気さくに話していたし)
目の治療について、年齢と腎不全を考慮して、専門医まで行く頻度は最低限にし
できるだけこちらの獣医さんで経過観察できるようにアレンジしてくれるとの
ことだったので、それも大きかった。
現在のかかりつけ医にそれをお願いするとしたら、
わたしがこっそり黙って専門医を受診したことを「実は・・・」と説明した上で、
「あちらの先生の指示する目薬を処方してくれないか」だなんて失礼なことを
言わなくちゃならなくなるわけで・・・
(つまりそれは、これまで出してもらった目薬の処方を否定することになるし、角膜ジストロフィーを角膜炎の傷跡、と誤診したことが間違いだったと突きつけることになる・・・)
つまり、目の治療を専門医にかかりながら、
腎不全をかかりつけ医で継続して診てもらおうとする場合、
結局、上記のような気まずい「報告」は避けられないわけで・・・
なんかもうそれ、「かかりつけ医を変える」のとそんなに変わらないんじゃ?
というふうにも思ったのもある。
とにかく、セカンドオピニオン医のほうへ
「こっちでお世話になりたいです」と言っちゃったのだから、
これを撤回するのはもはやムリムリのムリ。
チキンな自分を、鋼の心臓に鍛え上げて
気まずさに耐えながら、前に進むのみだー!