【老犬介護】どんな瞬間も楽しむ。

前回に引き続いて、老犬介護の話です。(興味ない方ごめんなさい)

 

その前回のブログを書いた後に・・・・

またまた愛犬にトラブルが。

 

それはオムツを交換しようと開けてみた時に、

茶色い分泌物がべっとりついていたこと。

真っ先に頭をよぎったのは「血尿」。

腎結石があるので

(今のところまだ腎機能の数値は少し高いだけなので重症とは言われていないけれど)

それが悪化して「血尿」になったんじゃ・・・?と、一瞬動悸が・・・。

 

獣医さんへすぐに連れて行くべきか迷いました。

わたしってば、かなりネガティブモードに入ってたんだなと思うのですが

「獣医さんへ行けば血尿だと言われて、腎機能の悪化を告げられるんじゃ?
行かないかぎりは、病気の悪化はなかったことにできるんじゃ?」

と、もう完全にそのときの思考はおかしかったです。

 

けれど、症状について必死にググっている自分に気が付いたとき、

「何やってるんだ?わたしは。調べても調べても、血尿が止まるわけじゃない」

と、自分で自分に呆れる始末。

 

バカなことをしていると気が付いた後は覚悟を決めて

すぐさま獣医さんへ連れて行きました。

 

超音波検査をしてもらった結果、幸いなことに「血尿」ではなく、

「包皮炎」という、いわゆる・・・

ワンコのち〇ち〇のところに何らかの原因でバイ菌が入ってしまい

膿が出てしまったもの・・・・だということが判明。

オムツを使っていることも原因と考えられるので、

おしっこのたびにマメに局部を洗って清潔にすれば自然治癒すると言われました。

 

実はブログに書きたかったのはこの話ではなく・・・・

診察の最中に、ここぞとばかりに獣医さんに対して自分が抱えている不安を

あれもこれも・・・次から次へとぶつけてしまったこと(汗)。

 

普段からすごくきめ細かく診てくれるだけでなく、

いろいろと適切なアドバイスもくれる信頼できる獣医さんなので

わたしのほうもつい甘える気持ちもあって、質問攻めにしてしまった感じ。

今思えば、このドォンと謎に気分が落ち切っているときに

獣医さんと話す機会ができたのはよかったのかもしれません。

 

 

まず手作りごはんに替えたこと。

実はこれまで食べさせていたドッグフードは獣医さんで購入していたもので

(獣医師専用処方フードなので市販されていないため)

「今後はもう買わないです」という報告の意味もあり、手作りにしたことを話すと

 

明るく笑って

「あははは(笑)食べなくなっちゃった?
うん、いいんじゃない?ママ(←わたしのこと)が大変だと思うけど。
手作りでも全然いいと思うよ。食べてくれることが大事だから。」

と、あっけらかん。

 

獣医さんの中には手作りに否定的で、ドッグフード絶対主義みたいな人もいると

聞くので、それを考えると柔軟な考えをしてくれる人でホッ・・・。

しかも、

「わたしも手作りやったことあるのよ~。
でも自分がすぐ飽きちゃって続かなくて(笑)
だいたい同じメニューになってきちゃうじゃない?わたし飽きっぽいから(ケラケラ)」

 

と、本当に明るい。

手作りにすることで、腎臓への悪影響が出ないように

気を付けるべきことを教えてもらい

手作りご飯にしたら、お水をほとんど飲まなくなったけど大丈夫か?とか

おしっこの色が薄くなってしまったけど大丈夫でしょうか?とか

う〇ちの量が減ったけれど大丈夫でしょうか?とか

ご飯を食べたあと、ハァハァ息が荒いことがあるんですけど大丈夫でしょうか?と

 

もうここぞとばかりに、最近抱えていた不安を全部。

 

どれもこれも心配することはひとつもないことが判明して、ここで安堵。

 

びっくりしたのは獣医さんのこの言葉。

 

「でもよかったよね~この歳で。手作りといってもあと数年のことじゃない?
これが子犬だったらこの先10年以上も毎日手作りは大変だったよ~。」

 

もしかしたら、人によってはカチンとくる言葉なのかもしれないと

あとから思ったけれど、わたしは獣医さんのあまりにあっけらかんと、

超ポジティブな言葉に逆に驚いて、

ああこの人は本当に心の底から動物の寿命というものをありのままに受け止めている

そういう接し方のできる人なんだなあ・・・とうらやましくなったのです。

 

なぜなら、この獣医さんの飼っている犬というのが、ちょうどうちの犬と同じ歳。

でも身体は骨が浮き出るほどに痩せてしまっていて、認知症も進み、トイレが

わからないどころか、おねしょまでするようになったというのに、

それでもこんなにニコニコと楽しそうに飼い犬と接していられる姿が素敵だなと。

 

わたしが思わず

「どうしても自分がちょっとしたことでも心配になってしまって不安で・・・」

と、漏らすと獣医さんはその言葉に

 

「え?なんでなんで~?心配なんてしなくていいのよ。楽しんで!
わたしたちがこの子たちにしてあげられることは、
この先1日でも長く楽しい時間を作ってあげることと
少しでも苦痛のないように天寿を全うさせてあげることだから。
そのためには飼い主さんがまず楽しんであげないとね。」

 

と笑顔で言ってくれたのです。

 

自分の不安を誰か信頼できる人、そしてよく理解してくれる人に話せたからなのか

それとも、その信頼できる獣医さんから前向きになれる言葉をもらったからなのか

 

どちらなのかはわかりませんが、

なんだか心がすぅ~~~っと軽くなるのを感じました。

 

たぶん、また少しでも愛犬の体調の悪くなる日があれば

あっという間に不安に駆られて、弱気な虫が出てきてしまうと思うけれど

 

それでもこの日を境に、かなり前向き・・・というか

「先のことを考えてもしょうがない。今日1日元気だったことに感謝しよう」

と、そんなふうに見方を変えることが出来つつあるような気がします。

 

 

そんなわけで

今日も、もりもりと手作りごはんを食べてくれて

元気で過ごしてくれました。

 

ありがとう。