もう二度と出来ないと思う。

最近欠かさず更新をチェックしているブログがある。

それは、松居直美さんのブログ。

 

松居直美さんのブログは、2年前だったかな・・・?

ハナちゃんという猫の里親になったときからずっと読んでいる。

直美さんの優しい語り口とハナちゃんへの惜しみない愛に溢れている素敵なブログ。

 

きっかけは「ハナちゃん」だったけれど、当時のわたしは自分の愛犬の闘病を

全力サポートしていた時期とも重なっていたので、

直美さんが以前お世話していた犬の豆ちゃんの看護記録についても

漁りまくって、自分の励みとさせていただいていた。

 

ハナちゃんは今、かなり悪い状況のようで心配でならない。

腎不全を起こしていることはブログに書かれているけれど

他にも疾患があるかもしれない。

 

わたしの犬も腎不全だったので、直美さんのハナちゃん闘病を見たら

嫌でもそれを思い出して胸が詰まるのだけど、それでもやっぱり

直美さんとハナちゃんの状況が気になって仕方がないので更新をチェックしてしまう。

 

ところで、2~3日前だったかな。

NHKで新しく犬を迎えるドキュメントを追っていて、とても面白かったし

子犬を迎えて奮闘する家族はとても微笑ましかった。

 

・・・と、同時に「でもいつか介護が来るんだ」という目で見てしまう。

ハナちゃんのことも頭をかすめる。(ハナちゃんは猫だけど介護は同じだ)

 

自分の年齢的を理由に「もう動物はいいかな」と言うと、

割と簡単に「保護犬・保護猫という選択肢もありますよ」と言う人もいる。

「保護犬・猫なら、大人になっているのでそんなに長い年数生きることもないから

子犬を迎えるよりも負担は少ないですよ」という意味だというのはわかるけれど

 

そういうことじゃないのよね・・・。

介護がつらいの。介護がつらいのに、家に迎えて数年後に

また同じ介護を繰り返せるほど、わたしは精神的に強くないので

もう本当に動物は無理なのだ。

 

動物の介護の辛さは、親の介護の比じゃないといつも思っている。

なぜなら、親の介護はある程度プロ(ケアマネ・ヘルパーさんら)と負担をシェアして

助けてもらうことができるし、

親なら「どうしてほしいのか」とか「どこがつらいのか」と聞くこともできる。

でも、動物は何も言わないので、こちらが必死に察するしかできない。

ヘルパーもケアマネさんもいない。

もちろん、獣医さんという存在はあるけれど、それはあくまで治療の話であって

介護そのものを助けてくれることはない。

日々の事は24時間すべて自分で対応しなければいけない。

誰にも頼れない。

 

自分の愛犬の介護の大変さがピークに達したのは最後の3カ月間だった。

腎不全が悪化して、サプリメントを適切に飲ませればそれなりに炎症数値を

下げることができることはわかっていたけれど、

うちの愛犬の場合、サプリを必要量飲ませると副作用でひどい下痢をする・・・という

悪循環だったので、「下痢をしないサプリ」をあれこれ試しまくったが

(もちろん、獣医さんの指導の下)

ダメだった。

そして、どんどん食べなくなる。食べられるものを探して毎日といっていいほど

新しいフードを買いに走ったり、ネットで探しては取り寄せた。

フードで試せるものが無くなると、人間の食べ物で食べられるものを探して、

とにかく「何か食べさせないと」で頭の中がいっぱいに。

特に食べ物に関してはノイローゼになりかけていた。

 

サプリを飲ませて、下痢止めを飲ませて、それでも下痢をするので

24時間目が離せず、最後の3カ月間はリビングのソファで仮眠する日々。

(夜中に下痢の気配を察知したらすぐ飛び起きられるように)

獣医さんにはほとんど毎日通った。

補液と下痢止め・吐き気止めの注射をしてもらうために。

補液は自宅でやる人も多いけれど、

わたしは適切に補液ができる自信がなかったので、お金で解決できることは

なるべく手放そうと思って、補液は獣医さんで毎日お願いした形。

(自宅でやる方が圧倒的安いけれど、獣医さんは徒歩でいける近さだったので少しでも自分の負担を減らすため通院補液を選択)

 

でも通院を選んでよかったと思っている。

それは毎日行けば、毎日何かしら心に溜まった不安や気になる事を獣医さんに

話せたし、今日は何を食べた、こんな状態だ・・・と、報告しては

気持ちを和らげることができたから。

やはり人間の介護と同様に、プロから「大丈夫」と言ってもらうことは必要なのだ。

 

床にはペットシーツを24時間常時敷き詰めて、下痢に備える。

(ペット用おむつは、うちの犬の場合、身体にしっくり合うものがなく、下痢が漏れてしまうので下痢対策としては使い物にならなかった)

 

夜から朝までぐっすり眠った日がなく、夜中に何度も起きる日々。

そして、腎不全に加えて重い目の病気も患ってしまい、

「24時間、2時間おきに目薬をさす」という治療も追加になったので

最後の2カ月間は、夜中も2時間おきにタイマーをセットして、

眠っている(眠らせてあげたい)愛犬を無理に起こして

目薬を差さなければならなくなった。

 

腎不全には「お灸」が効くと聞いて、お灸もしたし、

腎不全のせいで内臓に冷えが生じるみたいだったので、「あずきのチカラ」を

湯たんぽ替わりに腰に当てて眠らせたり・・・と

それでも震えがとまらないときは、

毛布で巻いてさらに赤ん坊のように胸に抱いて過ごした。

チワワだったから(軽かったから)可能だったと思うけれど、

昼夜問わず1日のうち計6時間くらいは温めるために抱っこしていたし、

片手で抱きながら夕飯を作ったりもしたなあ・・・。

 

たった1時間の外出でも心配で心配でたまらなくて、家から離れたくなかったり

夜中、暗闇の中で起きることが怖くて(霊的な怖さじゃなくて、孤独が怖い感じ)

実は一晩中、リビングのテレビをつけっぱなしにしていた。(もちろんミュートで)

テレビの明かりだけで、孤独感が幾分やわらいだ。

 

いくらでもそれらの日々が細部まで明確に思い出されてる。

ペットロスとの向き合い方は人それぞれで、介護の辛さは辛さとして

それでも新しい子を迎えることで乗り越えていける人もいる。

わたしにとっては、それは無理っぽい。

愛犬との楽しかった日々よりも先に、辛かった日々のほうを思い出してしまう。

まだまだ時間が必要ってことかもしれないけれど。(まだ1年半しか経ってないし)

 

「動物との別れはつらい」というシンプルな話じゃなくて、

そこに至るまでの長い長い日々が辛いのだ。

 

 

わたしって、こういう心の内をリアルの人(家族とか)に話すことができない性格で

母のことも、父のことも、そして愛犬のことも、

リアルで誰かと気持ちをシェアすることがない。できない。

 

だから、たまにこうやって、ブログという「誰もいない壁」にむかって

独り言のように吐き出すのは自分にとって結構大事なことで・・・・

なので、ちょっとネガな感じで書いてしまったけれど

 

ふと吐き出したくなったので書きました。