旅行計画その後。

父を一泊旅行へ連れていく計画は着々と(?)進行していて、

おそらく今夜か明日あたりには、兄から父へと連絡がいくだろうと思う。

 

父が大喜びするのは間違いなく・・・

たった1泊の旅行のおかげで、今月はおそらくずっと上機嫌で過ごしてくれるので

(旅行は来月初めの予定)

わたしの精神的負担も、ほんの少し和らぐことを期待したい。

 

酸素ボンベを車にドッサリ積んで旅行に行けばいいじゃないか・・・と

思っていた兄弟のようだったが、

兄が、酸素屋さんに「それでもOKか?」というところを実際に電話して

問い合わせたところ・・・

 

担当者からは、「酸素ボンベだけで旅行するのはあまりお勧めしない」と

言われたそう。

 

理由は、酸素ボンベの同調器。

同調器・・・というのは、前にもチラっと書いたけれど酸素ボンベに取り付ける機器。

それを使うと、なぜか「息を吸う時だけプシュっと酸素が出る」ようになり、

つまり呼吸と「同調」させることができるので、酸素の無駄遣いを防いでくれる。

おかげで1本のボンベを長持ちする・・・というわけ。

(現代の在宅酸素は、これのおかげで長時間の外出も可能になっていると思う)

 

で、酸素屋さんによると・・・外出用の酸素ボンベを夜間の睡眠に使うことは

あまりお勧めできないってことのよう。

起きているときは呼吸が安定しているからいいのだけど、

これが夜間の長時間睡眠時になると(熟睡モードになると・・・という意味かも)

呼吸との同調がうまくいかなくなって、睡眠時にエラーが発生する確率が高いらしい。

(エラー音で起こされたりするので安眠が得られなくなる)

 

なので睡眠時は通常の酸素濃縮器を使ったほうがいいです、と言われたそう。

(左側が普段家で使っている酸素濃縮器。結構な存在感あり・・・)

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そして、この装置をホテルに設置してもらうためには、やはり所定の用紙に

主治医のサインが必要で、

それは「設置してほしい日の1週間前までに提出してほしい」と言われたとのこと。

 

それからもうひとつやっかいなのがホテル。

宿泊先のホテルには、父がチェックインする前に、前もって業者さんが行き、

部屋にこの酸素濃縮器を設置させてもらう・・・・ということになるので

当然、ホテル側に事前に連絡をいれて了承しておいてもらわないとダメな話になる。

 

今どきは、ホテルはネットからの予約で完結してしまうけれど、こういう事情なので

兄には「ネットから予約を入れる前に、そのホテルが酸素濃縮器受け入れOKか?を

事前に確認したほうがいいよ」と、言ってあった。

 

これもある種のバリアフリーみたいなものなので、

よほどでない限り「酸素濃縮器の事前設置お断り」

なんてホテルはあるわけないだろうと思っていたのだけど、

兄からの連絡はちょっと予想外で・・・

 

「5軒のホテルに電話で問い合わせて、装置のことを理解したのはたった1軒だけで

残りのホテルは、意味がわかってないみたいで理解してもらえなかった。」

 

というものだった。その「たった1軒」は大型ホテルだそうで、そこは

「ああ、以前にもお受けしたとがありますので。」と快い返事だったらしいが、

残りのホテルはどれもいわゆるお手頃価格のビジネスホテル。

断わられたわけではないけれど、どうやら話が理解できないようで(笑)

「はあ・・・、えっとそれは一体・・・?」という、要領を得ない感じの

ちょっと困ったという感じの対応だったので予約はやめておいたとのこと。

 

まあ・・・・考えてみたらビジネスホテルといったら単身宿泊が多いと思うし、

在宅酸素の人が単身で旅行・・・ってかなりレアだと思うので、

ビジネスホテルのスタッフが知らないのは無理ないのかも・・・。

 

今までは父との旅行というと、

(どうせ部屋はシングルで別々に泊るから)ビジネスホテルばかりだったけど、

今後は酸素濃縮器の話の通りやすい、大型ホテルのほうが話がスムーズで

手続きがラクになるかもしれないな・・・と思った。

まあ、わたしが同行することはないので、兄よろしく!なのだけど(笑)。

 

ともかく、在宅酸素患者の旅行がめんどくさいのは間違いない。

 

医者の同意書が必要なのが一番面倒なところだけど、

大抵の患者は「それだけのために」診察を受けに行くのは気が引けると思う。

(しかも父の場合は開業医ではなく総合病院だから予約なしでホイホイというわけにはいかない)

 

そうなると・・・毎月の定期検診の日に同意書へのサインをもらったほうがいいに

決まっている。・・・となると・・・

 

①定期検診の日を基準にして旅行計画を立てる
(たとえば5月10日が診察日なら、同意書をもらってから酸素屋さんに提出するまで
のタイムラグを考慮しても、その10日くらい後以降に設定するのが無難)

 

②日にちを決めたら宿泊したいホテルに酸素濃縮器の設置が可能か?の確認TEL

 

③酸素屋さんにTELをいれて診察日までに必要な「同意書」を届けてもらう

 

④定期検診の日に主治医に同意書を渡してサインしてもらう。

 

⑤酸素屋さんに連絡。「同意書」を取りに来てもらって酸素濃縮器の設置予約完了。

 

⑥ようやく準備完了で旅行へGO。

 

・・・と、毎回毎回、こんな段取りが必要になるわけだ。

もしも飛行機やフェリーなんかを使うようなことがあれば、

航空会社などへ提出する同意書にも主治医のサインが必要になったりする。

(新幹線は不要)

まあ・・・自動車で1泊旅行するだけでこれだけめんどくさいのだから、

兄が次は飛行機で・・・と言い出すとは思えないけど。

 

「在宅酸素でも気楽に旅行を!」なんて簡単なものじゃないなって再確認。

不測の事態があると困るからやっぱり付き添いは必須だなと思うし、

酸素屋さんのほうにも・・・・事前に連絡を入れてあるのとないのとでは、

何かあったときの対応の速さが違うだろうし、

面倒でも万全で行くほうがいいに決まってる。

 

 

そして・・・父はきっと旅行へ連れて行ってくれる兄と弟を絶賛して感謝するのだ。

「優しい息子たちをもって幸せだ」とかって。

 

わたしが普段身の回りのことをしている・・・という事実は

父の中ではすっかり「日常の当然」になってしまっているから、なーんの感謝もない。

 

そういう点では、ほんと「遠くの兄弟」はイイトコどり・・・というか

得な存在だな~って思うよね(笑)

(たぶん、そう思っている「介護責任者役」の立場の人は多いと信じてる・笑)

 

 

別に兄弟のことは何とも思わないけれど、

父に対してモヤモヤするのだ。いつもね。

 

今日はなんとなくしゃべりたくない気分だったから、

お昼ご飯も買わずに訪ねて、「ごめん今日は用事があるから」とウソついて

ものすごく事務的にやることだけやって帰って来たけど、

おととい2つ置いていった菓子パンは2つとも手つかずだった。

そしてゴミ箱の中からは、カップラーメンの残骸がでてきたよ・・・やっぱり(泣)

 

まあいいよ。気にしない気にしない。

もう慣れっこだよ。