まさしく”高齢者あるある”

2週間前、空き待ちをしていたリハビリ・デイのほうに入れることがわかった件。

その後、父と二人で「お試し」に行くも、

実際には話が違っていて、説明を受けて見学をするだけで終わり・・・という

不発に終わった。

すぐにでもスタートできると思い込んでいたのが、

ケアマネさんとリハビリ担当の方との調整のあと、契約→やっとこスタート

・・・ということだと知ったから。

 

けれどその後、ケアマネさんと何度か電話でやり取りを繰り返して、

あれこれ打ち合わせした結果

明日、新しく加わる理学療法士さんも含めての担当者会議&リハビリの契約が

できることになった。

しかも、てっきりリハビリは契約後の来週からしか通えないと思っていたのが、

ケアマネさんが「せっかくご本人もやる気になっているのだから」と

こちらの気持ちの汲み取ってとても精力的に動いてくださったおかげで

前倒しで、契約前の今週月曜日から通わせてもらえることにもなった。

 

今頃になって言うのもなんだけど、ケアマネさんというのはこういう仕事を

してくれる人なのねーーーということがよくわかってきた(笑)

 

うちの父はまだ要支援2なので、生活にそこまで困っているわけではないけれど

生活介助のヘルパーさん、訪問看護、そして新たに通所リハ・・・と、

介護保険で各サービスを利用する形になっている。

 

ケアマネさんというのは、それら各サービスをスムーズに使えるように

考えてくれる、まとめ役のような人で、

各所との連携を全部やってくれる。

これは実際に親の介護認定を受けて、サービス利用してみないと

なかなか伝わりにくい「ありがたさ」かもしれないけれど、

まだ未経験の方も、その時期が来たらきっと「なるほど~」ってなりますよ。

 

 

 

そして、リハビリ初日となった今週月曜日も

「初日ということで、わたしのほうからも担当の方に酸素のことなど、
注意してもらいたいことなどを伝えたいので、同席させてもらいますね」

と言ってくださった。

 

この申し出には、このケアマネさんのことが大好きな父をたいそう喜ばせた(笑)

「え?わざわざ彼女も来てくれるのか~。うれしいなあ~」と。

 

父は週2回来てくれるヘルパーさんのことも大変気に入っていて、いつもいつも

ヘルパーさんが来るのが楽しみだ~、彼女は本当によく笑って面白い子でなあ~、

などとうれしそうに話す。

この介護サービスの利用がスムーズに運んでいるのは、

「父が気分よくいられる」担当者についてもらっているという幸運が大きい☆

 

その「父・お気に入りのヘルパーさん」とはわたしは残念ながら面識がないのだけど

会える機会があったら、ぜひぜひ両手握ってお礼を述べたいほど。

だって、父にささやかな楽しみを与えてくれているんだもの。

 

話がそれてしまったけれど、こうして改めて今週月曜日、父のリハビリに同行した。

 

よく、「年を取るということは、子供に戻っていくようなもの」みたいな

言われ方をするけれど、父の世話をしていると本当にそう思う。

頭はまだまだしっかりしているけれど

たとえば病院へ連れていくのもそうだし、診察室へ一緒に入って

主治医からの話を横に立って聞くのもそうだし

ほんと、親が子供に戻っていく感じだ。

そして、こうやって父のリハビリを見学するのも、

まるで「子供の習い事を見学」に来ているようだなぁ・・・と思った。

 

初日ということで、とりあえずこの日は

バリバリ運動させてもらえるというよりは、

父に「どのくらいの負荷をかけたらどのくらい血中酸素濃度が下がるか」

を探るためのテストっぽい形でリハビリは進められた感じ。

 

最初の15分くらいはベッドの上に寝かされて、ずっと運動不足だった足の

ストレッチを入念にやってくれて、

父が痛がっている背中の痛みをほぐすためのマッサージも時間をかけて

入念にやってもらえ、とても気持ちよさそうだった。

 

その後、リハビリルームの部屋をゆっくり2周くらい歩く→座って血中酸素濃度を測る

次に少しペースをあげて2周歩く→測る

・・・という感じで数値をチェック。

 

普段すっかり歩くのがゆっくりになっていたはずの父だったが、

びっくりするくらいにキビキビと早歩きした(笑)

けれど、狭い室内をたった2周早歩きしただけで、血中酸素濃度は90まで下がる。

しかもそれは、「3Lの酸素を吸った状態で90まで下がる」なので

酸素がなかったらたぶん80台前半くらいまで落ちる状態であろう状態だ。

足腰がしっかりしていても、肺の機能がついてこないんだなということは

明らかだった。

 

同席してくださったケアマネさんもわたしも、父が血中酸素濃度を測っていると

交互に覗き込む(笑)

なんだか本当に「保護者同伴で体操教室にでもきた子供」みたいだった。

 

その後、

「階段の上り下りはできますか?」と、理学療法士さんに聞かれると

ここでも元気よく「もちろん、できます」と答えると

父は颯爽と階段を上って見せた。

階段といっても、リハビリ用の数段の階段ではなく、

リハビリルームの横にある普通の非常階段なので10段以上あるやつだ。

 

「もちろんできます」なんて言っていたが、おそらく階段を上ったのなんて

何か月ぶりかだと思う。

入院前から、階段は「息が切れるから」と苦手としていて避けて通っていたから。

 

父の張り切り具合とは裏腹に、階段の上り下りを終えた後は

当然、血中酸素濃度は一気に下がった・・・・。

 

わたしが

「まったくもう・・・元気さをアピールしようと思って頑張りすぎなんだから・・・」

とこぼすと、それを聞いてたケアマネさんが

「フフフ。高齢者”あるある”ですね(笑)」

と笑ってくれた。

 

その後も平行棒につかまりながらのスクワット→血中酸素濃度を測ったり・・

・・・という具合に、スポーツテスト的にメニューは進み

最後は背中の痛みを軽減する目的で電気治療が行われた。

 

結局、理学療法士さんがぴったりついてのリハビリは約1時間で終了で

残りの30分間は「自主トレーニング」になるのだそう。

なので、やりたい人は自主的にマシンを使ってトレーニングしてもいいし、

十分だと思えば、帰ってもOKらしい。

 

そこまで意識高い系老人ではないので、まあ父は「基本メニュー」の1時間だけで

帰ってくるだろうなーと思う。

わたしも、とりあえず「週2回、身体を動かす習慣」がつけられたら十分なので

自主トレは無理にしなくていいと思っている。

 

父のリハビリに付き合っている間、わたしとケアマネさんは基本的に見ているだけで

暇だったので、ここぞとばかりに「うちの父はこんなふうなんですよ」と

父の普段のことなどを暴露報告していた。

ケアマネさんのことをものすごく気に入っていて、親身にしてもらえて

本当に感謝しているということも伝えたかったし。

父がどれほど人の好き嫌いが激しい人であるか、だからその父がケアマネさんと

ヘルパーさんを気に入っていることがどれほどレアなことなのかを話したりした。

 

ケアマネさんとの話が盛り上がってしまったので、うっかり

「まあどこの高齢者も同じかもしれないですけど、
うちの父は”女性”が好きなんですよ。女性の担当者さんておしゃべりな方が多くて
自分の話を興味をもってるような顔をしてくれて、

根気よく聞いてくれる方が多いじゃないですか。
だからかもしれないんですけどね(;^ω^)
病院に入院している時も男性の看護師さんやリハビリの先生には態度がそっけなくて
感じ悪かったんですけど、女性の看護師さんたちにはそれはニコニコと愛想よくて。
だからね、本当はリハビリ担当の先生も、女性だったらよかったなぁ・・・
と思っていたんですけどねw(※つまり男性だった)
こればっかりは仕方ないですね。
なんとか気に入って続けてくれたらなあって思います」

と、わたしのひそかな期待が外れてしまった話もしてしまった。

 

 

ところが!である。

 

 

この日のリハビリデビューの終了のときに、この男性理学療法士さんが言った。

 

「・・・とまあ、だいたいこんな感じでやらせていただくことになると思うんですが

実際の担当は僕じゃなくて、
別の女性の理学療法士になるので
・・・すみません。

また詳しいことはその担当者に契約の時にいろいろ要望など言ってもらえれば・・・」

 

 

なに?!女性?!(゚∀゚)!

 

 

と、わたしとケアマネさんの目が同時に輝き、

思わず二人アイコンタクトで

 

やりましたねっ!(≧▽≦)

 

とたぶん心の中でガッツポーズをして、ニヤニヤ見つめあってしまった(笑)

 

もちろん、父はわたしたちのこの意味深な目くばせには何も気づいていない。

 

そして、その女性理学療法士さんが「父好みの明るく好印象の人」であるとも

限らないわけだけれど、それは明日の担当者会議で確認できるので

どんな人か?しっかり確認してこようと思っている。

 

帰り道、父に「どうだった?」と聞いてみたところ

 

「時間はあのくらいでちょうどいいな。頑張って通ってみるよ。

スクワットをやったら、

この歳にしてはすごくうまいと言われたよ。」

 

とご満悦で、「ボク褒められちゃったもんね」な報告を忘れなかった。

 

うーん、こういうところも子供に戻ってるっぽいなあ~~と、

少し和んだ。

 

ともかく、なんでもいいです!

とりあえず機嫌よく通ってもらえれば。