夫婦で分かち合うもの。

息子夫婦・・・・特にお嫁さんのことで、幸せいっぱいな話をつらつらと書いたので

今日はダークサイドな話を書こうと思う。

 

何度も繰り返すように、本当に楽しい1日だった。

息子夫婦と3人で街を歩き、クルーズ船にも乗り、あちこちで写真を撮り、

お嫁さんがリサーチしてくれたお店でランチのコースを味わい、

お嫁さんが「興味はあるけど高くて買う勇気がなくて」と恥ずかしそうに笑った

高級高額スイーツを、よしよし義母が買ってあげるからみんなで食べようよ!と

太っ腹なところを見せて、夫婦のマンションで一緒に堪能したり・・・と

 

自分にとってもキラキラした1日だったのだけど、

その日1日ずーーーーっと、別のことも頭の中で考えていた。

 

3人で歩いて、楽しんだどの瞬間にも、

夫は入ってこられなかっただろうな・・・ということだ。

 

3人でコースランチを食べているときも、

「これは夫がいたら絶対選ばないジャンルだなあ」と思いながら食べていた。

スイーツの話で盛り上がっても、甘いもの一切食べない夫は空気になっていただろう。

夫は外食となると・・・というか、休日となると

昼間からお酒を飲まずにはいられない人。だからお酒を飲めないお店には行けない。

イタリアンなど洋食系はダメ、中華もダメ、

お寿司も嫌い(←これは寿司屋は店が寒いから嫌だという謎の理由)

じゃあ何ならいいのかというと、ラーメン屋、うどん屋、うなぎ、焼肉・・・あたり。

 

おしゃれ感のかけらもないところばかり。もちろん、わたしだって嫌いじゃないけど

「常にその選択肢から選ぶしかない」のがつらい。

”新しいものを受け付けない”ので、

「ちょっとどんな料理かチャレンジしてみない?」ということもできない。

 

街歩きだってそうだった。

わたしは街歩きが特別好きというわけでもないけれど、でもお嫁さんや

息子があれこれ説明してくれるのを聞くのは本当に面白かったし、

また、少し大げさなくらいに喜んだり、リアクションしてみせたり、笑顔を見せて

「とても楽しんでるよ、ありがとう」という様子を見せて相手に伝えることは

たとえ家族であってもとても大事なことだと思うのだ。

 

が、そこに夫がいたらどうだったろうな・・・と想像すると、

何の言葉も発さず、無言でボーっとわたしたちの後ろからついてくる図しか

頭に浮かばなくてゾっとした。

ゾっとした・・・というのは、

楽しいのか楽しくないのかよくわからない無表情の夫に気を遣いながら、

義父がちゃんと楽しんでくれているか?気にするであろうお嫁さんをも気遣い、

その場の空気のバランスを取ることに疲弊する自分を想像したからだ。

 

夫が嫌いなわけじゃなく、そういうことを「不満」ととらえてるわけじゃなくて

何と言ったらいいんだろう?

そう。「あきらめている」が一番しっくりくる。

夫と楽しむことを考えてはいけない領域なだけで・・・

わたし自身が楽しみたいことに、夫を引き込もうとか理解してもらおうとか

そういうことを全部あきらめている。

 

映画が大好きで、月に1~2度は映画館に足を運んでいるわたし。

英語の勉強が大好きで、もう4年も英会話スクールに通っているわたし。

英検1級をとりたくて、猛勉強していたわたし。

去年の夏からずっと毎朝ジョギングしているわたし。

 

どのわたしのことも、夫は知らない。

そのくらい言えばいいことだと思われるかもだけど、

わたしが話したことに対するリアクション(からかい・バカにする・鼻で笑うなど)

に小さく傷つくことが何度もあったから

何も言わない方が面倒がなくていいな・・・と、

いつしかそんなふうに考えるようになってしまったという感じ。

ジョギングについては朝こっそり家を出ていることは当然知ってるけれど

おそらく「ウォーキング」だと思っている。

聞かれないからこちらもわざわざ「ジョギング」とは言わない(笑)

 

夫婦なのだから、なんでも分かち合えてなんでも一緒に楽しめたら

もうそれは絶対理想的なのだけど

でも、そういう世間のステレオタイプに自分たちを当てはめようとしても

どうやってもすっきりとはまる場所がない。

当てはまらない自分たち・・・と考えてしまうとため息をつくことになるから

 

スタンダードなんて関係ないんだ、わたしはわたしー!

と、思うようにしている。

 

夫は体が丈夫だし、月に3~4日しか休まない働き者だし、

愚痴や人の悪口は言わない、お金にケチケチしない・・・など、

いいところもたくさんある。

ただそういう彼の長所は、「夫婦で共有できること」には一切関係のないところに

ある・・・というだけだ。

 

今までもそれなりの距離感で夫婦として生活してきたのだから

これから先もこんな感じで行くのだと思う。

 

その日は、

息子夫婦との日帰り旅行を楽しみながら、

どんな些細なことも話し合って、分かち合い一緒に考えることを当たり前にしている

若い二人をうらやましいなーと思いながらも

 

「夫婦ってみんなそれぞれ違うのだから、別にいいよね。

何一つ夫婦で楽しみを共有できてない自分にがっかりしなくてもいい。

それでもわたしは幸せなのだから。」

 

と自分に言い聞かせていた日でもあった。

 

わたしと同世代の夫婦の実情ってどんな何だろう?と、すごく興味ある。

あ、でも知ってしまうと落ち込みそうだから「どこも似たようなもの」と

思っておく方が幸せかな・・・(笑)