想いを重ねすぎかもだけど・・・。

今週はとても疲れた。

無職の専業主婦の癖に何が付かれるのかと思われそうだけど、これでも日々常に

頭の中で巡らせている答えの出ない悩みなどあったりするのだ。

あと、自分で自分にプレッシャーをかけすぎてしまうと感じることも。

まあ・・・そんな話はまたあらためて書くとして・・・。

 

前回の記事で書いていた、息子夫婦のところへ遊びに行く話。

無事に行って帰ってきたので、その話について書こうかなと思う。

 

新幹線と電車を乗り継いで・・・・ということで、途中乗り換えもあったりして

行く前は若干ドキドキしたけれど、迷うことなく無事にたどり着けた。

改めてネットは便利だなーと思ったのは、スマホで乗り換え検索をすると

電車の時間だけでなく、ご丁寧に「〇番線→〇番線に乗り換え」というところまで

教えてくれること。

乗り換え時間が5分くらいしかなくてタイトだったので、ウロウロしていると

乗り遅れそうだったし、

新幹線を降りる前に「次は〇番線、〇番線・・・」と頭の中で復唱しながら

広い駅構内の表示を見ながら歩いた(笑)おかげで難なく乗り換え成功。

 

そして時間通りに待ち合わせの駅で無事に二人と落ち合った。

コロナ禍はもうすっかりどこかへ行ってしまったのでは?と思うほどの人通りだった。

観光地にもなっている街なので特に昼時は街中は人・人・人・・・であふれていた。

 

有名なお店もたくさんあるようで、3人で歩きながらお嫁さんが

「このお店は〇〇でとても人気でいつもすごい人なんですよ」

「もうちょっと行ったところに、✕✕の本店があるんですよ~」

など、歩くガイドブックみたいに、ニコニコとうれしそうに街を案内してくれた。

 

面白かったのは、住んで4年目になる息子よりも、まだ1年しか住んでいない

お嫁さんのほうが街のことをよく知っていたこと(笑)

わたしがそのことに驚いていると、

 

かわいらしい目をキラキラと輝かせて、

「大好きなんです!お店とか調べるのが。だから結婚してこっちに来た時に
るるぶ”を買ったんですけど、もう何度も何度も読んでて覚えちゃいました(笑)フフフ」

 

と、興奮気味に話してくれた。

ああーーーー・・・。女の子だなあ・・・・。

「娘」がいたらこんなふうだったんだろうなあ・・・。

わたしは娘との街歩きを疑似体験させてもらってるみたいだ、とうれしくなった。

 

でも、ふと同時に頭をよぎったのは、彼女の母親のことだった。

 

去年、彼女のお母様とは、この1年間の間に何度もお会いしている。

息子夫婦と4人で、一緒に衣装合わせに出掛けたり、

結婚式の前撮りに付き合ったり・・・というイベントに加えて、

結婚式の前後も、そしてわたしの義母の通夜葬儀にも来てくださったので

そのときにもいろいろお話して、そのたびに距離を縮めてきたと思う。

去年の夏、衣装合わせに行く車内で(わたしが車を運転していた)、

お嫁さんは、珍しいお店の話、おいしいおいしいスイーツのお店があるけれど

結婚式が終わるまで食べるのは我慢してるんだ・・・・など、新しい街の話を

いつもお母様にうれしそうに話していたなあ・・・と思い出した。

 

そして、目の前にいるお嫁さんは、本当にうれしそうに楽しそうに、

わたしに街を案内してくれている。

でも、本当は同じように自分の母親を案内してあげたかったじゃないだろうか。

そんな思いがこみあげてきたのだ。

 

ああわたし。どうして彼女のお母様も一緒に連れてきてあげなかったんだろう!

 

ふとしたタイミングに、「〇美ちゃんのお母さんは、ここには来たことある?」

とさりげなく聞いてみた。

もしかしたら、わたしが知らないだけで、あちらのお母様はここに来ていたのかも。

だから、たまには姑も呼ばないと・・・と思って呼んでくれたのかも?と

そう思ったからだ。

すると、彼女は

「母は、わたしが結婚してこっちに来たばかりのころ・・・ちょうど去年の今頃に

1度だけ来たことがあります。でも”ちゃんとやってる?”っていう感じで

様子を見に来ただけというか・・・なので観光とかもしなくて、2~3時間だけいて

すぐ帰ってしまいました。」

と教えてくれた。

 

それを聞いたわたし。ますます、はあ・・・そうだったのか。と

チクチクと自己嫌悪に襲われた。

 

きっと、お母様は娘を遠くの街に嫁がせて心配だったに違いない。

結婚したばかりの頃にすぐ見に来るというのは、どんなところで暮らすのか

心配だったからだと思う。その気持ちが痛いほどわかった。

わたしの母もそうだった。でも、「嫁ぎ先」に遠慮してばかりの母だった。

彼女のお母様が「たった2~3時間」の滞在でとんぼ返りをしたと聞いて、

胸がギュっとなった。滞在時間の倍近くの時間を往復にかけてでも、

娘の新居を見て安心したかったのだろう。

 

けれど、とても腰が低く、「嫁」という立場をとても意識してくださる方なので

出しゃばって、嫁の母親がそうそう訪ねてはいけないと思っていそうなタイプだ。

 

彼女もまたそういう子だ。「子は親の鏡」「親を見れば子がわかる」まさにそれだ。

 

だからこそ、姑であるわたしのほうから、

声をかけなければいけなかったことだった。「母親二人で来てください」だなんて

息子夫婦のほうから言うはずはなかった。

 

彼女の言葉を聞いて思わず言った。

 

「ごめんね。今日、お母様も誘って二人で一緒に来るべきだったよね。

次は必ずお母様と二人で来るね。きっと4人だったらもっと楽しいと思うの。」

と。

 

すると、彼女の顔がぱあっと明るくなった気がした。

「わあ・・・。ありがとうございます。きっと母も喜ぶと思います。

それと・・・母はひとりで(電車の)乗り換えとかできないので、

お義母さんが一緒だったら母もきっと安心してここまで来られると思います!」

 

その会話を聞いていた息子が、

「じゃあさ。今度は〇美のお母さんも一緒に4人で〇〇行こうよ」

と言った。素敵な提案だった。

 

わたしは、どうも息子のことよりもお嫁さんのことばかり考えてしまう気がする。

息子は放っておいても大丈夫というか・・・彼女がいてくれたら大丈夫なので

息子についてはあまり考えることがない。

けれど、彼女についてはつい自分の経験を重ねてしまう。

 

わたしは結婚後5年で母を亡くした。

しかも最後の2~3年はうつ病胃潰瘍にそしてガンに・・・と、病気続きだったので

結婚後の母との楽しい思い出はあまり多くない。

風邪ひとつ引くことのなかった丈夫だったはずの母が

まさかそんなに早く逝ってしまうなんて想像すらしていなかった。

 

結婚後はついつい自分の新生活のことに夢中になって母親のことが

二の次になりがちだけれど、もっと多くの時間を共有しておけばよかったと

本当に後悔しているわたしは、そのことを息子のお嫁さんと彼女の母親に

重ねてしまっていると思う。

 

楽しい思い出はひとつでも多い方がいい。

1年先も、今と同じように親が元気でいるとは限らないから。

一緒に出掛けたり、食事したり。近くにいないからこそ、

想い合っている親子はなるべく時間を共有した方がいいと思う。

旅行に行く体力もなくなってから「もっと連れて行ってあげてたらよかった」と

後悔しても遅い。

 

もちろん、そんなしんみりした(縁起でもない)話を若い二人にすることは

絶対ないけれど、心の中ではそんな風に思っているわたしだ。

幸いなことにわたしは彼女のお母様のことも大好きなので、

「母二人+息子夫婦」という組み合わせに対して全く抵抗がない。

わたしは決して社交的ではないし、人の好き嫌いもハッキリしているほうなのに

(それを顔に出すことはないけれど)こんなふうにナチュラルに好きになれる方が

息子の義母で良かったと心から思っているほど居心地のいい方なのだ。

 

だからこれからも、さりげなくでも意図的に

お嫁さんとお母様が楽しい時間を共有できるようにしてあげたいなと思っている。

 

 

そして、GWに早速「4人で」一緒に食事することが決まった。

きっと「4人で」次の観光を楽しむ計画もでると思う。

 

とてもとても楽しみだ。