土曜日の憂鬱。

このところ、父のことについてはあまり書いていなかったけれど、

なんとなく表面上は安定を保っている感じ。

ヘルパーさんは週2回、訪問看護師さん週1回、

そしてわたしが月木土の週3回通うことが、すっかりスケジュール化した。

 

前にも書いたけれど、わたしは父には「仕事をしている」というフリを続けている。

それは自分にとって「父と一定の距離を保ち続ける」ことに絶対に必要なことで

その「仕事があるから」という設定のおかげで、

月曜日と木曜日は、朝15分ほど顔出すだけで済んでいる。

(※ちなみに車で往復50分かかるので、滞在時間より往復の時間のほうが

圧倒的に時間をとられている・・・)

 

その代わり、「仕事が休み」である週末については、「もう仕事行かなきゃ」という

ムードを演出することができないので、

どうしても1時間とか・・・長めの滞在になってしまう。

 

在宅酸素になるまでは、2週間に1度、土曜日に顔を出して2時間ほど会話をするのが

定番だったのが、今や週3日だもの。

母親ならともかく、父親・・・しかも扱いの難しい父親と週3日も顔を合わせて

話すことなんてないのだ。父には申し訳ないけれど・・・。

 

わたしが週3日訪問する理由は、

「買い物をしていく」

「洗濯物の回収&洗濯済の衣類を届ける」

「ごみの回収」

である。

この先、父の身体がもっと不自由になればその回数が増えるけれど、

ここからよくなることはないので、今の訪問ペースが減ることは絶対にない。

 

正直、この「役割」自体は別に”作業”と割り切って無心でできるので何とも思わない。

自分がやってあげる、と言った以上仕方がないし、

手間が増えるといっても週3日だから。そこは全く負担には思っていない。

 

けれど、父と「話す」のは、たとえ1時間でもどうしても苦痛で・・・。

もう常「行きたくない」「憂鬱だ」と感情に包まれている。

 

 

明日は息子のアパートの引越しがあり、

月曜日は父の定期検診の付き添い、

そして今日は自分の美容院の予約・・・

と、少し予定が立て込んでいて、なんだか気ぜわしいので

今日(土曜日)の訪問予定は、「ちょっと用事があるので行けない」と、思い切って

父には木曜日のうちに早々にキャンセルのお知らせをしていたわたし。

 

いつもだったら、木曜日→土曜日・・・と、父の顔を見にいっているのが

今週に限っては、木曜日→→→→翌月曜日

・・・と、珍しく中3日も空くことになった。

 

 

中3日の偉大さよ・・・!

 

 

いや、大げさでもなんでもなく、中3日空くだけで、こんなに気持ちは楽になれるものなのか・・・と、自分で驚いている。

 

実は、最近父のメンタルの浮き沈みが激しくて、

それもわたしを憂鬱にさせている原因のひとつ。「ものすごく体調がいい」と

言っていたかと思えば、ほんの3日後にはネガティブな感情を丸ごとわたしに

ぶつけてきたりするので、そういう日は本当に父とバイバイして車に乗った時点で

「はあ・・・・」と、大きなため息が出てしまう。

 

いけないことだと理解しつつも、

父のメンタルが不調なときは、それに連動してこちらのメンタルもやられてしまう。

「こういう生活があとどのくらい続くんだろう・・・」

と。

 

これは本当によくない。父親の感情に引っ張られることが。

ある部分では、思い切りドライにわりきって、自分の気持ちや自分の生活を最優先に

しなければいけない・・・と、わかっているのだけど。

 

ちょうど、今週木曜日がダメダメな日だった。

前々からここでも書いているけれど、父は在宅酸素生活が始まって以来、ずーっと

右の背中・・・肩甲骨あたりの痛みに悩まされている。

 

 

その痛みがひどいときには、もう悲観的な感情のオンパレードになる。

 

「毎日あそこがここが・・・と体調のことばかり考えていて気が滅入る」

「こんな体ではどこへも行けない」

「何の楽しみもない」

 

などなど。

こういう言葉を次から次へと聞かせられるわたしのほうがもっと気が滅入る・・・・

なんていう感情を顔に出せるわけもなく、

とにかく極力あっけらかんと、明るくスルーしようとは心掛けているけど

その分、帰り道にドっと疲れが出るのだ。

 

今週木曜日が、本当にどうしようもないくらいの「悲観モード」で心底キツかった。

この日は特にひどくて、そのうち無言になってしまい、

シーン・・・と、二人の間にものすごく気まずい空気が流れてきたので

わたしは慌てて話題を大好きな「大相撲」に切り替えて

父に好きなだけ相撲を語らせて、気を紛らわせた。

 

これもあって、またすぐ2日後に父の顔を見に来るのはこちらのメンタルが持たない

から休みたい・・・・と、思ってしまい

父には「今週土曜日はちょっと来られない」と、告げたのだ。

 

でも、そう言ってよかった。

やっぱり間が3日空くことによって、かなりの時間父のことを忘れることができた。

 

まあその分、月曜日の定期検診付き添いで倍になってダメージが返ってくるのだけど。

 

月曜日の検診では久しぶりにCT検査がある。

もしも、このところ特に訴えの激しい背中の痛みの原因が「肺がんの転移」であれば・・・・

たぶんCT検査で大きさが変化しているかどうかわかるので、

かなり緊張感のある検診になるだろうと思う。

(肺がんについては2017年春に、すでにPET検査&CT検査で「ほぼ間違いなく肺がんでしょう」という予測診断をもらっている。細胞診ができないので確定診断ではないのと、その腫瘍は想定外にこれまで成長せずおとなしくしていたため、
問題になっていなかった)

 

この「ほぼ間違いなく肺がん」と言われたソレは、ちょうど右肺の背中側下部に存在

しているので、父の右背中の痛みと一致するところが、イヤな予感に結びついている。

「肺がん」については主治医から2017年の時点で説明を受けているので・・・

たぶん今更驚かないと思う。

 

父には治療の意思がない以上

(といっても肺がボロボロなので抗がん剤以外の選択肢がない)

「肺がんが大きくなっている」と言われたとしても、

入院するわけでもなく・・・・今の生活が変わることはないし。

 

ただ、問題になるのはやっぱり

 

「父が余命を意識して悲観的になるのは確実で、そんな父のメンタルをどうやって

維持したらいいのかわからない」

 

という、そちらの面での不安しかない。

 

だからどうか、

月曜日の検査では、あの無害だった腫瘍が今頃になって動き始めているようなことは

ありませんように・・・と、ひたすら祈っている・・・。