ずっと感じてきた違和感の正体。

昨日の記事に書いた、愛犬の皮膚炎の話。

犬に限らず、ペットと一緒に暮らしている人にとってみたら

家族の一員である動物に少しでも異常を感じたら

ああどうしよう、大丈夫かな?と心配になったり

自分であそこがつらい、ここがつらいと言えない動物のことを

かわいそうにと思ったりで

(例えばお腹を壊した時に腹痛で眠れない様子の愛犬を見た時にすごく感じた)

1日も早く治してあげたいと思う気持ちって、自然と湧いてくるはず。

昨日の記事を読んでくださった方には、多少なりともそういう気持ちは

わかってもらえたものと想像しています。

 

が、

ゆうべ、仕事から帰宅した夫に、この皮膚炎のことを報告したところ

彼は半笑いで

 

「まあ、しゃあねぇぞ。そういう歳だろ。

いろんなとこガタがくるころなんだって。」

 

と返してきただけでした。

どれどれ?と、愛犬を抱き上げて患部を見るわけでも、

治療や、治るのか?何がいけなかったのか?など、

細かく聞いてくるわけでもない。

何より

 

「かわいそうに」

とか

「大丈夫なのか?」

 

と心配する言葉がどうして真っ先に出てこないのか??

 

夫のその反応に一瞬

自分の頭の片隅で「カチンッ」と音がするのを感じたような気分でしたが

「歳だから」以外の言葉は望めそうもないので

ああ、もう話してもしょうがないや。どうでもいいや。と

それ以上話題を続けるのをやめて、早々に切り上げてしまったわたし。

 

たまたまですが時期を同じくして、

ちびまるこちゃんのさくらももこさんの訃報がありましたね。

そのニュースを見た夫、

 

「53歳だって。お前も検診行けよ。お前はガン家系だし

お前に先に死なれると

オレが困るから。」

 

 と、これもまた笑いながら言う夫。

私事ですが、母親を52歳という若さでガンで亡くしているので

こういった有名人の早すぎる死を耳にするたび

どうしてもいろんな思いを重ねてしまい、ひときわ胸が苦しくなるのですが

 

そういったニュースを夫と一緒に見るのがわたしはとてもイヤです。

その理由は、ほぼ100%の確率でこの言葉を言われるから。

 

こういうやり取りを誰かに聞かせると

「それは素直に言えないだけで、奥さんのことを大事に思ってるってことだよー」

というフォローの言葉が飛んでくるかもしれませんが

いやいやいや

同じ言葉を自分の配偶者から言われて、

そんなふうに寛容な気持ちで言葉の深読みできます?(笑)

日頃から家事を率先してやってくれる旦那さんがこういう言葉を言うのは

まだわからなくもないけれど(※妻がいなくて家事に困ることはないという意味で)

うちのように、家事一切できない、「ザ・昭和」な旦那さんがこのセリフを言うのは

それはもう、

「本当にいろいろ困る=不便」

と思ってのことだと思います。

どちらかというと、

「お母さんがいないと困る=ご飯は誰が作るの?」

と言う子供レベルの発言に近いかと。

 

愛犬の件、さくらももこさんの件に関連して交わされたこの会話のあと、

ひとり台所で片づけをしていて、ふっと気が付きました。

 

ああ、そうだ。そうなんだ。

 

「私の夫には、

普通の人が普通にもっていそうな感情がないんだ。」

 

ということに。

 

夫は普段、「怒る」ということがないので

ほぼ365日、気分がフラットな人で「不機嫌」とは無縁な人です。

イヤなことがあっても右から左へすぐ抜けてしまうので

一晩寝たら忘れてしまうと本人が自称しているとおり、

30年の付き合いですが愚痴のひとつも聞いたことがありません。

わたしのすることにイライラしたり、腹を立てることもありません。

そういったところを「器の大きな人だなあ」と、彼の長所としてとらえてきたけれど

実は、そういうネガティブな感情に対して反応が薄いだけでなく、

感動する、誰かを思いやる、大事にする、心配する、悲しむ、励ます、など

生活に彩りをあたえて、人生を豊かにするためには

できればあったほうがいいであろう感情も同時に薄い人なのです。

なんというか、すべての感情が常にフラットで起伏がないのです。

ようやく気が付きました。

わたしが長年、彼に対して「うまく説明できないんだけど何か違う」と感じて

普通の夫婦なら真っ先に夫に話すであろう、相談するであろう、

世間の主婦が思うようなたわいもない出来事を、

「話してもしょうがないし」と話す前からあきらめてしまう癖がついたのは、

何を話しても、常に夫から返ってくるリアクションが薄いものであることを

経験から学習してしまったからで・・・

それらの違和感の正体はこれだったんだ・・・と。

 

些細なことから、大事なことまで

何でもご主人に話したり、相談したり、共感しあったりできる夫婦が

心底うらやましいなと常々思ってきました。

 

もちろん、私たち夫婦も表面的には何の問題もない夫婦です。

でもわたしの内側では、いつも複雑な感情が絡み合っていて、

それを何とか解きほぐして、風通しのいい心の状態にしたいと思っている感じ。

けれど、残念ながらそれが叶う日は、たぶん来ないだろうなあと

あきらめているので、自分心の持っていき方を工夫することで

なんとかうまく折り合いをつけようとしています。

 

もう少し書きたいのですが、

長くなってしまったのでまた明日。