乗り越える。

 

息子夫婦が自宅アパートで親子3人の生活を始めてから、かれこれ3週間。

 

わたしはその間、週2日のペースで通ってきた。

車で片道40分くらい離れている距離だ。

 

毎回、冷蔵&冷凍のおかずストックを持参して、

昼食後には慢性的に寝不足の2人をまとめて昼寝させて。

(もちろん、その間の赤子の世話はわたし)

 

もともとは最初の1回だけのつもりだったのが、

直後にお嫁さんが乳腺炎となってしまい、

ハードモードでの新生活になってしまったため

とりあえず、食生活だけでも支えてやらないと・・・という

なんだかよくわからない使命感みたいなものだった。

 

その乳腺炎もGW明けに改善の兆しがみられてきたので、

もうこの頻回ペースでの通いは必要ないかな~~~と、思っていた矢先

先週、まさかの乳腺炎が再び悪化・・・・で、_| ̄|○ フリダシニモドル。

 

乳腺炎自体は、特効薬があるわけではなくて(葛根湯は処方されるものの)

最終的には頻回授乳やマッサージ、授乳方法などで対処していくしかないらしい。

問題だったのは、お嫁さんのメンタルのほうで・・・

最初の乳腺炎のときも、激痛が辛すぎて泣いていたという(息子談)。

そして葛根湯に、乳腺炎にいいとされるハーブティー、体操・・・

いろんなことをして対策していたのに、2度目の悪化。

 

痛みが辛いのと同時に、

頑張っても報われないことに、母乳育児の、母親としての自信を失いかけていた。

辛さのあまり泣きながら「母乳辞めてミルクにしてもいい?」

と息子に聞いて来たらしい。

息子は「もちろん、いいよ」と言ったけれど

誰よりも、彼女自身がそれを望んでいないことは、息子もお母様も、

もちろんわたしもみんな十分に承知のうえで、

でも「いつでもやめていいんだよ」という逃げ道を用意してあげたかっただけだ。

その証拠に、息子は乳腺炎にいいとされるものを片っ端からリサーチして

調べていたし。

本当に二人三脚で育児を頑張っている。

 

そんな状況の中、「もう作り置きおかずの配達はやめますね」とは

わたしにはとても言えず・・・・。なので腹をくくり・・・じゃないけれど

ふたりが(特にお嫁さんが)「もう大丈夫」となるところまで

とことんサポートしてやる覚悟でいた。

 

わたし自身、完全ワンオペで育児していたし、

育児しながらもちろん家事もひとりでやっていた。

だから、ワンオペ育児はやろうと思えば誰でもできると思っている。

(※一人育てる分にはね)

けれど、育児に限らずどんなことでもそうだけど

「大変でも頑張れるかどうか」っていうのは

メンタルが大きく作用していると思う。

よし頑張るぞ、という気持ちは

メンタルが整って、安定してこそ沸き上がってくる意欲なので、

そこで心折れてしまっていると

時間を捻出することは物理的に可能でも、

思考や体がついてきてくれない・・・という状態に陥ると思う。

(これの究極がいわゆる、ウツだ)

この数週間のお嫁さんはまさにそんな感じだった。

それを全力で支えて、授乳以外のすべてを請け負う息子も

なかなか疲労の色合いが濃かった。

 

 

・・・・と、ここまでの流れをだいたい「過去形」で書いているけれど

昨日、何度目かの育児ヘルプに行って・・・・

 

突然、育児ヘルプは終わりを迎えたのだ。

 

・・・というのも、新しく「漢方の煎じ薬」を取り入れたところ、

乳腺のしこりが消えて、母乳がスムーズに流れる感覚が戻ってきたというのだ。

 

実はこの漢方薬は、わたしがネットで調べて見つけたもの(笑)

(お嫁さんには息子が自分で探したことにしている)

息子に「こんなのあるよ」と勧めて、情報を吟味させたところ

助産師さんから勧められたり、産院で処方されるケースもあったりすること

購入者のレビューがどれも詳細で、信頼性が高く感じたことから

息子が「試す価値あり」と判断して購入、毎朝煎じて飲ませるようになった。

 

なんどそれを飲み始めて3日目から、明らかに詰まりがなくなったというのだ。

まあ、いろんなことすべて試しているので、

それだけが劇的に効いたわけではないかもしれないけれど、

お嫁さんが「楽になった」と感じること大事で、

それを飲み始めてから明るくなり、いろんな意欲が戻ってきて

二人の生活リズムも、昼寝が必要でなくなるくらい安定してきたらしい。

(つまり、疲労をうまくコントロールできるようになってきた)

 

そんなわけで、息子から

「もう2人でやっていけそうだよ。今までありがとう」と、言われたわけだ。

 

お嫁さんのメンタル回復は明らかで、

この日は彼女が「みんなでアカチャンホンポ行きたい」と言い出したので、

それじゃあ!ということで、赤子をつれて4人でお買い物に。

わたしもうれしくって、

必要なもの全部買ってあげるから遠慮せず好きなもの選んで、と

太っ腹義母を発揮してきた(笑)

 

「赤ちゃんを連れての初めての買い物、すごく楽しかったです」と

ニコニコ言ってくれたので、

わたしは彼女が外出を楽しめる余裕が出てきたことにホっと安堵した。

 

 

正直、わたしも結構きつかった。

手ぶらで行くだけ・・・なら、まだいいのだけど、

作り置きおかずを週2ペースで用意するというのは

自分の時間をかなり持っていかれる。

 


趣味の英会話レッスンの予習もままならず、

空いた時間は、お嫁さんが食べられそうなレシピを探したり、

冷凍ストックを作ったり、もちろんそのための買い物・・・で潰れがちだった。

(この3週間は毎日のようにスーパーに行ってた気がする笑)

 

もちろん、前記事にも書いた通り、料理を作ること自体はとても楽しくなってきたし

お嫁さんがとにかく喜んでくれるので、

必要なだけ続けてあげる気持ちではいたけれど、

自分の時間がなくなっていくことは悩ましく、そこにはやっぱりジレンマがあり、

長期で続けられる生活ではないなあ・・・と思っていた。

でも、そんなそぶりを息子夫婦に見せたら、遠慮されてしまうだろうから

言えなかったしね。もちろん。

 

なので、「もう大丈夫だと思う」という言葉を聞けたときは、

いろんな意味でホっとしたかなー。

 

もちろん、頻回ペースで訪問することがなくなるだけで、

もう行かない・・・・ってわけでもないので、

今後は不定期になるだろう訪問のつど、

何かおかずを持って行ってやろうと思っている。

 

この大変だった日々も、きっと後から笑い話になるのだ。

その笑い話の輪の中で、自分も少しでも役に立てていたならそれで充分。

 

とりあえず、お疲れ様自分。