義母メンタル。

今日は結構ドス黒い感情を吐き出してしまおうと思う。

 

息子夫婦の間に赤ちゃんが誕生したことによって、私の中に

それまで経験したことのない、また経験することも全く想像していなかった

謎の感情が生まれて、一時的に完全な「鬱状態」に陥った話。

ちょっと長くなっちゃったので、興味のある方だけどうぞ(;^ω^)

 

 

 

予兆はお嫁さんの入院中からあった。

4泊5日間の母子入院中に、わたしが病院へ行ったのは2回。

1回目は出産当日に夫とともに。

2回目は、その2日後にひとりで行った。

 

その2回目の面会のときに、ちょっと心の奥の方にザラザラしたものを感じてた。

今思うと、その日がはじまり。

息子から「A美が”遠慮せずに毎日でも赤ちゃん見に来てほしい”って言ってるから」

と言われたので

それじゃあ・・・と、ひとりで2回目の面会に行くことにしたのだけど

病院の駐車場についたときに

「あと10分くらい待って。今授乳指導受けてるから」

とLINEで言われ、言われた通りに待って入室。

やっと入室した後には息子から

「抱いてみてもいいよ」

「ミルク”あげさせて”あげる」

「ゲップのやり方はわかる?今はこうやってやるんだよ。僕がやるわ。」

と、そんなふうに言われ続ける間に

 

「会わせてあげる」「抱かせてあげる」「ミルク飲まさせてあげる」

 

という些細な言葉の端々に、ものすごいアウェー感を感じてしまったのだ。

「させていただく」のか?わたしは?と。

で、同時に・・・

 

《わたしだからだよね。お嫁さんのお母様のほうはこんなふうに”させていただく”

モードじゃなくて、自分の娘の娘なんだもの、好きに抱っこするよね》

 

と、ものすごくダークな感情が沸き上がってきてしまったのだ。

 

それがピークに達してしまったのが、退院後。

退院当日、ひょっとしてチラっとでも「退院しましたよ」な挨拶とかあるかな?など

勝手に想像して(何しろ実家は車で5分しか離れてないので)

ちょっと部屋の中の掃除などしておいたけれど・・・・

 

まあね、そんなわけがない。来るわけがなかった。

だって生まれて1週間も経ってないんだもの、実家直行で当然だった(笑)

前日から病院に泊まり込んでいた息子からも、もちろん何の音沙汰もなく・・・・

うちで食事するのかどうかもわからず、だんだんイライラしてきてしまって

ついLINEを入れてしまった。「夕飯どうするの?」とだけ。

 

すると「夕飯はこっちでいただくことになった」と。

 

で、それから2時間くらいあとに「お風呂に入る」ためだけに帰宅してきた息子。

 

「A美のお母さんが、出産祝いでお寿司を用意してくれてたから、ごちそうになっちゃったよ~」

 

と嬉しそうに言う息子。

 

その瞬間に、もうどうしようもない嫉妬心と疎外感とごちゃまぜな感情が

爆発してしまって、どうしていいのかわからなくなってしまった。

 

つまり、恥を承知で書くと、

息子夫婦とお嫁さんのお母様の3人だけで、赤ちゃんを囲んで盛り上がってるのに

わたしだけ仲間外れ。赤ちゃんにもお伺いを立てないと会えない立場なんだ・・・・

という、ものすごく一方的な被害妄想の塊が生まれた。

 

発言小町だとか、Twitterなんかで呟こうものなら、

盛大に叩かれるであろう感情だと自覚している。

だから、ものすごく苦しかった。

そんな状況が生まれることも、そんな気持ちになる事も想像していなかったので

突然沸き上がった負の感情に自分が一番驚いて、オロオロしてしまった。

 

もうそこからは負の思考のスパイラルまっしぐら。

孫なんて結局、お嫁さんの実家のものなんだなあ・・・

わたしなんて、あまり会わせてもらえなくて、「この人だれ?」みたくなるんだ、

もしかしたら、お宮参りも3人だけで行くつもりなのかも?

・・・とか、延々。

 

なんというか・・・「孫に会えなくて寂しい」ではなかった、その感情は。

そうではなくて、

自分も育児に参加したいけれど、その立場にはないこと、そして

お嫁さんのお母様だけが当たり前に戦力として新生児育児に参加していることに

たぶん、猛烈に嫉妬してしまっていたのだと思う。

 

誰に話せるわけでもないドス黒い感情だと自覚していたので

自分で自分をコントロールすべく、必死にいろんなことを考えていたけれど

そこで思い返したのはやはり自分の出産時のこと。

 

そういえば・・・・わたしの義母なんて、

帝王切開による2週間の入院中に1度しか面会に来なかったし

(気を遣ってたのかもと思う)

わたしは退院後は当然、実家で新生児育児をしていたけれど

次に義母に孫を見せたのは、1か月後のお宮参りの日だけだった。

わたしはその「義母の立場」を繰り返しているに過ぎないんだなと思った。

そして、当時のわたしは・・・というと、

義母に会わせなきゃなんていうことは考えもしなかった。

それは決して悪意からではなくて、単純に「そこまで考えが及ばなかった」だけ

もともと義実家とは年に2~3回帰省時に会うだけの関係だったし

義母に気を遣って「会わせなきゃ」など、考えもしなかった。

(義母は夫との関係そのものが淡泊で親子らしい会話もなかったから、割り切っていたかもだけど)

 

それを思ったら・・・・お嫁さんがどれほどわたしに気を配っているか!

孫のいる人には定番だと思うけれど、

写真共有アプリの「みてね」っていうのがあって、

息子夫婦も、妊娠中から検診画像や動画などをシェアしてくれていた。

 

出産後は、お嫁さんは毎日毎日欠かさず2~3枚の動画や画像をUPしてくれている。

妊娠中からの延長線上・・・みたくとらえていたけれど

ふと、それって「孫に会えない義母のため」じゃないか、と今更ハっとした。

だって、自分たちは毎日赤ちゃんと直接関わっているのだから、

わざわざシェアアプリに画像を上げる必要ないわけで・・・

写真は全部わたしのためじゃん!!!と。

 

そんなことにも、気づかずにひとりで悶々とすねて、ふてくされていたなんて

こじらせ義母もいいところだ。

 

結局・・・・

鬱状態だったのが正味3日くらいで・・・

今はもう冷静さを取り戻している。

 

最近、果物をたくさん買って息子に持たせた。

表向きは、

「A美ちゃんに食べてもらいたい&息子までお母様にお世話になっているお礼」

ということで。

でも、本心は

「ここにももうひとり、おばあちゃんがいまーーーす!」

と、アピールしたい自己満足的な意味をこめて(笑)

 

それから、新生児用のベビー服も、4枚も買ってプレゼントさせてもらった。

(一応、息子にはお伺いを立てたし、おばあちゃんパワーで、ちゃんと有名どころのお高いのを買った)

 

義母から孫へのベビー服のプレゼントって、

これ今どきは絶対やっちゃダメなやつとわかっていたけれど・・・・

これまでの関係性からいっても、お嫁さんは喜んでくれる気がしたから。

 

そのお嫁さんの反応は・・・というと、息子によると

「ずっとかわいい!かわいい!って言ってる。めちゃくちゃ喜んでる。

お義母さんが買ってくれたかわいい服を授乳の時に絶対汚したくない!・・・と、

ガーゼで完全防護して、西松屋のベビー服の扱いとは段違いでおもしろい(笑)」

 

ということだったので、たぶん本当に気に入ってくれたのだと思う。よかった。

 

こうして・・・試行錯誤でわたしの「義母的産後メンタル」は収まった。

結局はひとりよがりの感情なのだけど、

「自分だって同じだったじゃないか」と振り返ることと、

嫉妬心を認めた上で、自分にできることを探すこと。(私の場合は貢物だけど笑)

息子やお嫁さんの気遣いをちゃんと素直に受け止めること・・・・

そういうことで乗り越えた感じ。

 

この心のざわつきを、息子にぶつけないで耐えたことだけは自分を褒めたい。

吐き出した言葉は消せない!と自分に言い聞かせ、そこは冷静になれた。

 

でも、我慢のしすぎもよくないので・・・

「お母さんは、同じおばあちゃんでも、育児になにひとつ協力できていなくて自分が何の役にも立たない気持ちになってきちゃうから、ときどきベビー服とか何か買ってあげるのとかは許してほしい。そういうことでしかおばあちゃんらしいことができないから」

と、そんな感じのことは息子に伝えた。

 

息子も「お母さんの気持ちよくわかるし、(ベビー服も)きっとそういうことなんだろうと思ったから大丈夫だよ。A美も彼女のお母さんも二人でめちゃくちゃ喜んでるし。絵本をたくさん買ってあげたいと言ってたから、絵本も喜ぶと思う」

 

と、よく理解してくれた。

 

最終的にはこうして、相手を困らせない程度に言葉でちゃんと伝えることが

一番大事だったのかもしれない。

 

・・・・で、今後のわたしの「孫に買ってあげたい欲を満たす」ために、

息子と簡単なルールを決めた。

 

お嫁さんは、「お義母さんの選ぶ服、全部自分好みだからうれしい」と言ってるそうで

今後もベビー服をわたしが買ってくるのはありがたい、とのこと。

なので、勝手に買ってきてもOKの許可がでた(笑)

もちろん、おばあちゃんだからこそ買ってあげられるブランドベビー服しか

買わない予定だけど。

(今こそ、デパート積み立てが威力を発揮するときだ!)

 

絵本については、勝手に買ってきて”被る”といけないので、

よさそうなものを見つけても、買う前に「この本持ってる?」と

息子にお伺いと立てることとした。

 

おもちゃは、成長にあわせてどんなものを与えたいか?は

彼らなりに考えがあると思うので、基本的にはわたしが勝手に買うつもりはなく・・・

息子夫婦が欲しいと思ったもので値段の張るものにはお金を出してあげるから、

ということを伝えた。

 

 

そんなわけで・・・・・ひとりで七転八倒した時期があったけれど

今は乗り越えたよ、というお話。

 

 

 

毎日シェアアプリにお嫁さんが上げてもらえるベビーの写真にニヤニヤしながら、

おとなしく義母は待つことにする。

 

わたしのおばあちゃん生活だって、まだまだほんのスタート地点。

これから、いくらでもわたしが助けてあげられる場面はきっとあるはずだ。